訪問看護ベンチャーCFOが実践する3年で『個の力』を劇的に高めるためのアイスバーグ理論

個の力:未来への鍵個の力:未来への鍵

訪問看護ベンチャーCFOが実践する3年で『個の力』を劇的に高めるためのアイスバーグ理論

独立して株式会社の形で運営されることが多い訪問看護ステーション。看護師が在宅療養中の患者さん宅へ訪問し、点滴や床ずれ等の看護処置を行うから訪問看護と言います。

筆者は訪問看護ステーションを営むベンチャー企業のCFOとして活動していますが、この業界に入って驚いたのは、毎年多くの新規開設がある一方で多くの廃業があるということです。

2018年の調査結果をみると、1,383の新規開設がありましたが、534もの閉鎖がありました。その割合は約40%です。訪問看護で独立するのはギャンブルなのか?と思わせる数値です。(参照:全国訪問看護協会 2019年訪問看護ステーション数調査結果
訪問看護ステーション開設数と廃止数
一般の事業会社も起業して1年以内の廃業が50%~60%と高いと思います。

本当に訪問看護ステーション開設や起業はギャンブルと言えるのか?

私がCFOをやっていて思うのは、そんなことはないということ。訪問看護業界は超高齢化社会を迎えている今、精神疾患専門で上場している企業は1つしかなく、その他訪問看護に特化して上場している企業はありません。

完全にブルーオーシャンです。当社も年間120%以上の成長を続けています。

ではなぜ、こんなにも廃業が相次ぐのか。

3年ほど考え続けて行き着いたのは、閉鎖してしまうステーションの看護師は『個の力』が弱く小さいということです。

特に、この記事で詳しく解説しますが、独立する前に「他責をしない」「当事者意識100%」ということをほとんど経験しないまま、独立してしまうため、営業面や社内のマネジメント面において、信頼されず、ボロボロになって閉鎖してしまうものと私は感じています。

当社は社長を始め、幹部の『個の力』が大きく、それに引っ張られるように現場のリーダー陣の『個の力』も年々上がっているから成長を続けることが出来ています。

そして、この『個の力』という抽象的な言葉を今回、体系立てて整理することができました。きっかけは、吉田行宏氏著書の「成長マインドセット」という書籍を読んだ時でした。(参照:Amazon 成長マインドセット

私自身のこれまでの経験を「成長マインドセット」に出てくるアイスバーグに当てはめることで『個の力』とはいったい何なのか、『個の力』を大きくするためには何が必要なのか、を体系立てて整理することができました。

まずは私の実体験から見てもらうことで、抽象的な『個の力』を具体的に掴んでいただきたいと思います。

訪問看護の世界だけでなく、他の業界にも広く通じる内容なので、是非参考にしてください。

1 3年で人生が変わる『個の力』のパワー

私は組織人として働いていますが、転職して3年経った今、自分が独立したら年収3,000万円くらいは稼げるだろうなと確信しています。

なぜなら、3年で人生が変わるほどの『個の力』を手に入れたからです。

私は公認会計士の資格を持ち、3年前に現在の訪問看護を営む会社へ転職し、管理部長の職に着きました。

ただ管理部長として頑張っているだけだったら、年収3,000万円を稼ぐ力は手にしていないでしょう。独立したとしても年収1,000万円程度が限度だったのではないでしょうか。

私は、『個の力』を大きくする過程で、様々な経営課題にぶち当たり、その度に管理部長の枠を超えて、改善にあたり、成功と失敗を繰り返してきたことで、経営者の困りごとがほとんどわかるようになってきました。

『経営者の困りごと=ニーズ=解決するためにお金を払う』です。経営者の困りごとを的確にとらえることは、大きな対価を生み出します。お金を払うか払わないかの最終決定権は経営者にあるからです。

これが3年前とは比べ物にならないくらい上達しました。

お金を稼ぐには入り口としてPush型Pull型を問わず営業が必須です。今となっては、当社にくる様々な営業マンの営業トークを聞いていて、この人は営業できるな、この人は自分の営業成績に興味があるだけだな、この人はどこ行ってもClosingに時間かかってるんだろうな等、稼げる人と稼げない人の違いが、相手のニーズを探るという観点で自然とわかってしまいます。

そこまで客観的にわかれば、自分は稼げる人側になれば良いだけです。価格だって市場相場よりも上げることができます。

私は立場上、様々な経営者にお会いして話しをさせていただく機会に恵まれています。

様々な経営者にお会いしてきて、今となっては、お金を払うか払わないかについて大きな決定権を持っている経営者の困りごとが凄く良く分かるようになりました。

こうなれたのはなぜか考えたとき、『個の力』が大きくなった結果だと、今回体系立てたことで自分の中で整理できました。

私は、もともと公認会計士が集まる大手監査法人に10年ほど勤務して、初めての転職でした。

着任した当初は、初めての事業会社ということもあり戸惑いながらも頑張っていましたが、特に成果と呼べるような結果は出せず、また、1年目は部下の退職率が30%にも上りました。

私と一緒に働いてくれるメンバーも私と同じように成果を上げることができず、特に看護師・リハビリスタッフを採用する人材採用活動は、着任初年度の採用人数は10名程度でした。

もちろん、採用活動自体初めての経験だったということもありますが、とにかく、会社の体制や給料、チームメンバーとの関係に対する悩みや不満も多く、転職しなければよかったと後悔することもあったほどです。

しかし、3年たった今、ここ2年は管理部の退職率は0%。看護師向けのメディアを立ち上げて半年で結果を出し、人材採用活動は一緒に働く部下と協力しながら2019年度は年間40名近くを採用するほどの成果・結果を出すことができています。
退職率推移
看護師・セラピスト採用数
また、悩みや不満も驚くほど少なくなり、転職して本当に良かったと思う日々です。

不思議なことに、成果・結果が出る前に悩みや不満は減少し、その後で成果・結果が出るようになりました。

ここに『個の力』を大きくする秘密が隠されており、アイスバーグという概念とともに体系立てて整理する事ができます。

2 『個の力』の大きさ=アイスバーグの大きさ

体系立てて整理するために、私は『個の力』の大きさ=アイスバーグの大きさと定義します。

アイスバーグとは、その成果・結果は氷山の一角に過ぎず、海面下に潜む大きな氷のように、見えない部分に成果・結果の土台が隠れているというもので、その目に見えない部分を『能力・スキル』『ふるまい・習慣・行動』『意思・想い・人生哲学』の3つの階層に区分する考え方です。
アイスバーグ 概念図

2-1 アイスバーグを構成する4要素

アイスバーグ理論はまさに「氷山の一角」のたとえと重ねて、KPI等で視覚的に見ることができる成果・結果というのはほんの一部で、水面下の見えない7割の部分の大きさで成果・結果の大きさが決まるという概念です。

また、どれか1つが大きいだけではだめで、全体的にバランスよく大きくなることが望ましいというのが、アイスバーグ理論です。
氷山の一角

2-1-1 成果・結果

成果・結果はまさに人生の目標や会社で求められる目標です。

成果・結果の大きさはその下の階層である『能力・スキル』『ふるまい・習慣・行動』『意識・想い・人生哲学』の大きさで決まります。

成果・結果のみを追い求めていると、成果・結果が出ないということがアイスバーグからわかります。

例えば、禁煙したいという想いが弱い人が、禁煙成功という結果を得るのは難しいでしょう。

会社でも目標達成意識が弱い人は目標達成という成果を上げることは難しいでしょう。自分から「今月の目標は絶対に達成します!」とか「今月は厳しい結果となってしまったので、来月は絶対に目標を達成します!」といえない人は想いが弱く、アイスバーグが小さい人です。

つまり、ただ新規取引先数といった数値を追いかけているだけでは結果はでません。海面下の要素がとても大事なのです。

2-1-2 能力・スキル

能力・スキルとは、看護師スキル・プログラミングスキル・マネジメントスキルというふうに、「○○スキル」「○○能力」と名の付くものが能力・スキルです。

多くの方は、能力・スキルが成果・結果を出すために最も大事なことだと思っていますが、違います。

世の中に溢れる本や情報商材などはこの類が多いです。

「TOEICスコア200点上がる本」や「1週間でプログラミングの基礎が学べる本」など、実際に買ってやってみたけど、成果・結果が出なかったという経験をされた方が多いのではないでしょうか。

能力・スキルだけではなく、もっと下位の階層も大きくしていかないと、成果・結果は出せないんです。

2-1-3 ふるまい・習慣・行動

ふるまい・習慣・行動とは、笑顔・すれ違ったら必ず挨拶・素直・大胆さ・謙虚さ・粘り強さといったものです。

粘り強さがないとスキルは身につきません。自信たっぷりの大胆さは、ときに高額の取引をClosingへ導きます。

2-1-4 意識・想い・人生哲学

意識・想いとは、成し遂げたいこと・こうありたい姿・仕事仲間や顧客への感謝の気持ち等です。自分の人生の理念もこの階層にあたります。

私の場合、3年前は自分の理念は言語化できておらず、自分でもよくわかっていませんでした。今は自分の理念を言語化できていて、「自分に関わった人の人生にどれだけ良い影響を与えることができるか」を強く想っています。

2-2 アイスバーグ:野球の事例

吉田行宏氏著書の「成長マインドセット」に出てくる事例がとてもわかりやすので紹介します。

草野球選手になった、プロ野球選手になった、メジャーリーグの選手になったという成果(結果)を出したそれぞれの方のアイスバーグをイメージすると以下のようになります。
アイスバーグ:野球の事例
草野球⇒プロ野球⇒メジャーリーグとそれぞれの要素が大きくなっていくことが見て取れると思います。

つまり、氷山の一角である成果・結果を出すためには、アイスバーグを大きくする活動を日々行っていかなくてはならず、『個の力』を高めることができる人は、アイスバーグによって分解されたそれぞれの要素を日々大きく出来ている人です。

3 私が『個の力』を大きくするために実践してきた3つのこと

私が3年で人生が変わったと実感できたのは、アイスバーグを大きくすることをとにかく考え、実践してきたからです。

そして、アイスバーグを大きくするために実践してきた3つのこととは、ブレーキを踏まずに当事者意識100%で行動するということです。

『個の力』を大きくするために実践した3つのこと

①ブレーキを踏まず(= 他責をしない)
②当事者意識100%
③行動する

私の3年前と比較した今のアイスバーグを事例として紹介していきます。『個の力』を大きくする=アイスバーグを大きくするという私なりの定義について、具体的に掴んでいただければ嬉しいです。
私のアイスバーグ

3-1 他責をしない

ブレーキを踏まないということは他責をしないということです。他責とは、環境のせい、人のせいにしている状態で、以下に具体例を挙げます。

「他責」の具体例

◆給料が低い、給料が上がらない
◆自分は正しく評価されていない
◆○○(人・環境)のせいでうまく行かない
 ・なぜ、こんな人を採用したんだ
 ・○○さんが休んでしまったから出来なくてしょうがない
 ・部下が動いてくれないから
 ・上司が決めてくれないから/上司がそう決めたから
 ・ルールがないから/そういうルールになっているから
◆忙しいから今は難しい
◆これは私の仕事じゃなくて○○さんの仕事でしょ
◆これは会社・経営陣のやることでしょ

上記の状態に陥った時、人は考えることを止めてしまいます。つまり、思考停止状態に陥るということです。人は考えがあって始めて行動できます。

人にはそれぞれGoalがありますが、Goalに向かって進まずに、自ら歩みを止めてしまうということです。

私の経験上、ほとんどの人はこの他責というブレーキを踏んで、『個の力』を伸ばせずに生きています。

3-1-1 他責というブレーキを踏まないために鍛えるべきメタ認知能力

他責のほとんどが、自分の中で自然と湧き出てくる感情が起点になっています。自然に湧き出る感情だから、自分でそれに気付くことが難しいというのが、ほとんどの人が他責をしてしまう大きな要因です。

自分が他責をしてしまっていることに気付くことができるように、私が日々取り組んでいる方法がマインドフルネス(瞑想)です。

マインドフルネスはGoogle社が社内研修に取り入れているもので、私は最初にそれを紹介している書籍「search inside yourself」を読みました(参照:Amazon Search Inside Yourself)。

書籍の中で、マインドフルネス(瞑想)は毎日座って2分間、自分の呼吸に集中し、呼吸から意識がそれたと気付いたら、また呼吸に意識を戻すということを繰り返すんだと解説されています。

この、自分の注意がそれたと認知することがメタ認知です。自分の注意がどこに向かっているかを意識的に把握することで、自分自身を客観的に見ることができるようになります。

自分自身を客観的に見れるメタ認知能力が高まれば、自分が知らず知らずのうちに他責をしてしまっていることに気付くことができるようになります。

私は、F1が好きなので、メルセデスチームのトップであるトト・ウルフがマインドフルネスのために、毎日のシャワーで2分間集中して、水が体のどこにどのように流れていくかを感じるというのを真似して、私も毎日トレーニングだと思って実践しています。
(参照:
auto sports 多忙を極めるメルセデスF1代表、自己管理のカギは睡眠とマインドフルネス瞑想

3-1-2 当社内で実際にあった他責の事例

他責が引き起こす『個の力』を伸ばせない人を当社の事例で紹介します。『個の力』を伸ばせない人の特徴を掴んでもらえたら嬉しいです。

当社では社内会議のツールとしてHangout Meetを使用しています。Skypeと同じようなツールです。これについて社内にこんなことを言う人がいました。

当社内で実際に寄せられた意見

◆Hangout Meetだと、体面と比べて表情が見えないため、意思疎通ができない
◆Hangout Meetは音が飛んで聞き取りずらいから、MTGしたくない
◆会社が導入したのだから、会社が改善すべきでしょ
◆(その問題は)いつ改善するんですか?早く対応してください

上記全てがブレーキを踏んでいる状態です。ブレーキを踏んだ瞬間から、その人は考えるのを止めてしまいます。

この時点でその人の『個の力』の成長は止まっています。そして人生の目標や社内目標に対する成果・結果は出せません。

MTGは相手とのコミュニケーションの場です。「コミュニケーションをとる上で大事なことは何か?」

ブレーキを踏んだ瞬間に、もうこんなことは考えないでしょう。

私もGoogleが改善するまで待つしかないと思っていたら、思考が停止して『個の力』は大きくなっていなかったでしょう。

でも私は、工夫できることはないか、Hangout Meetでなんとか皆がストレスを感じずに仕事ができる環境を作ることはできないかと、必死に考え、たくさん調べ、いくつも改善策を実行しました。

そして、調べていく過程で、コミュニケーションで大事なことの1つが『相手とイメージを共有する』ことだということに出会います。『相手とイメージを共有する』ことで大切な事が1つあります。

『V・A・K』です。

VAKとは、V:Visual(視覚)A:Auditory(聴覚)K:Kinesthetic(身体感覚)の略です。

例えば、『海』と伝えるのではなく、『真っ青な海』と伝えた方がイメージが湧き共有できる。

『えび』と伝えるのではなく、『ぷりっぷりのエビ』と伝えるだけで、相手の興味は全然変わる。

サーフィンが趣味の私からしたら、『海』と言われたら、よくサーフィンをしている千葉の海が真っ先に思い浮かびます。グレーというか紺に近い色の海です。

『海』と言った人が南国の海を想像していたとしたら、コミュニケーション上、大きなGAPが生まれてますよね?でも、『真っ青な海』と言われたら、私も南国の海を想像します。

Hangout Meetの改善を他責にせず、自分事として何とかしたいと思い行動したからこそ、1年前まで全く知らなかったVAKという考え方に出会えたんです。そして、VAKが別の領域で成果に結びつきます。

『VAK』を知って、自分で意識してコミュニケーションに取り入れ、それが自分に身についたとき、

  • チーム内で体面でコミュニケーションを取るときにも威力が発揮され、退職数が激減した。
  • 人材採用活動において、媒体会社への営業や面接の際の応募者とのやり取りで質の高いコミュニケーションを取ることができるようになり、採用数が増加した。
  • 自分が身に着けた表現力がチーム内にも広がり、1人1人の電話での顧客とのやりとりが他社よりも質が上がり、好印象となり信頼を獲得した。その結果、新たな取引に繋がった。

Hangout Meetというただのコミュニケーションツール1つとっても、他責している人と私の『個の力』の成長は大きく別れ、全く別の成果・結果にも大きな影響を与えました。

訪問看護に限らず、一般のビジネスシーンでも全く同じことが言えます。

3-1-3 他責をしないための私のアイスバーグ

他責をしないために、私はアイスバーグの中で以下を意識しています。

他責をしないための私のアイスバーグ

◇あきらめず、部下の明るい未来を作る事を常に考え抜く
◇当事者意識100%

    私は3年前、自分の考え方・やり方にそぐわない部下がいて、部下を変えて欲しいと社内で発言したことがありました。上記で出てきた他責をしている状態です。

    3年たった今、私は部下に対して、どんな部下でも仕事のパフォーマンスの責任は自分にあり、諦めず部下の明るい未来を作ることを常に考え抜くように意識しています。

    そして、部下の明るい未来とは、部下の人生を指しています。

    部下が、働かないことが人生の目標だと言ったら、なんとか部下が働かなくても生きていけるようにどうしたらよいか、自分にできることは何かを考え抜くということです。

    もちろん、会社員として働いてもらう以上、『じゃあ今日から仕事しなくて良いよ』とは言えません。

    当社で3年間頑張って『個の力』を高めた上で、当社を辞めたとき、ある程度自動で収入を確保できる方法を考え、提案します。

    それに向かって「うちの会社でこういう所を頑張っていこうよ」と人生の役に立つ当社での働き方を提案します。このようなことを日々考えています。

    当事者意識100%というのは、次の章で詳しく解説しますが、自分の役割・責任を考える前に自分が経営者だったらとイメージして考えるということです。

    3-2 経営者と同じ当事者意識100%になる

    当事者意識というのは、会社で起こっていることを、どれだけ自分事として捉えることができているかということです。

    例えば、他部署の人間関係が悪いという課題があったとします。

    そのことについて、自分には関係ない部署だと思う人は当事者意識が低い人です。逆に、人間関係改善のために自分に何かできることはないかと考える人が当事者意識が高い人です。

    会社のなかで当事者意識が最も高い人は、多くの場合経営者です。経営者は、他部署がどうとかそういう発想ではなく、全部署で起こっていることが、自分の会社で起こっている課題と捉えているからです。

    もちろん、組織なので、与えられた権限や役割・責任があります。ただ、アイスバーグを大きくできる人はメインの役割はあるものの、経営者の意識を持って広い視野、中長期目線をもってプラスアルファができる人なんです。

    3-2-1 『個の力』を高めるためには当事者意識100%が必須

    これからの個の時代は1人で生きていかないといけない時代です。1人で全てできないといけない(外注していたって、外注する仕事の知識がないと、足元見られて高い料金を取られたりして、騙されちゃいます)。

    個の時代を生き抜くためには、今ある環境で経営者のような当事者意識100%で自分の役割・責任を超えた勉強、実践を積み重ねて『個の力』を大きくしていかないといけないということです。

    会社で起こること全てを自分事にするというのは、会社で起こることに対して、責任意識を持つということです。

    責任意識というのは、自分の役割上、責任が無いとしても、会社に所属する1人として、意識を持っているかということで、自分だったらあーする、こーするとか、自分ができる範囲ではこういうことをやろうという意識を持って考え、考えたことを行動に移しているかということです。

    当事者意識が高ければ高いほど、組織内で求められる役割・責任に加えて、会社全体の課題に取り組むことになるため、本来の役割・責任のために割く時間が多少なりとも減少することになります。

    そうすると、目先の評価が下がる、給料が上がらないということもあるかもしれません。

    ただし、ここで言いたいことは、目先の損得ではなく、3年スパンで自分の『個の力』を大きくすること、アイスバーグを大きくする方が、中長期的に大きな見返りが大きいですよということです。

    実際に当社の当事者意識が高いメンバーは、単純に自分の目先の損得というより、長期的な自分の成長やその成長によって、チームや会社、お客様や社会にプラスになるという視点で行動しています。

    それがこれから来る個の時代を生き抜くために必須の意識・行動です。

    3-2-2 安全基地を確保して、当事者意識を高める

    当事者意識を高めるためには、安全基地を確保しておきましょう。

    私は、脳科学者 茂木健一郎さんの安心してチャレンジするためには安全基地が必要という考えをとても参考にしています。(参照:PRESIDENT Online あなたに自信の源”安全基地”はありますか

    私は、『個の力』を高めるチャレンジをするために、会社に属して毎月給料をもらいながらチャレンジすることをおすすめします。

    『個の力』が高まる前に独立することを否定しているわけではないですが、訪問看護業界の廃業が相次ぐ実例を見ていると、廃業するかどうか不安な中で『個の力』を高めていくのは、相当難しいことだと考えているからです。

    3-2-3 当事者意識を高く維持するための私のアイスバーグ

    私は当事者意識100%とするために、アイスバーグを以下のように設定しています。

    当事者意識100%の私のアイスバーグ

    ◇目先の損得ではなく、自分のアイスバーグの成長を優先して考える
    ◇自分の理念を言語化する。『人の人生にどれだけ良い影響を与えることができるか』
    ◇『結果』が何より大事だからこそ、『行動』と『結果』を切り離し、『行動』に集中する

    多くの人は、『個の力』を伸ばすということよりも、自分の評価や給料といった、目先の損得勘定が優先しています。

    損得勘定が優先してしまうと、当事者意識が高くならず、自分の得意な領域に閉じこもり、『個の力』は大きくなりません。これからくる個の時代を生き抜き、大きな成果・結果を掴むことはできないでしょう。

    また、会社のみならず、『自分と何かしら関係のある人にどれだけ良い影響を自分が与えることができるか』を私は人生の理念に掲げています。この理念は会社の全社員の人生を背負う経営者と近い想いであると考えています。

    『結果は選択できないが、行動は選択できる』この言葉自体は知っている人も多いと思います。

    具体例を挙げると、雨に気付いた瞬間にこう思ってください。雨が降るか降らないか、これは結果だ。しかし、自分はコンビニで傘を買うか買わないか、選択をすることができる、ということです。

    しかし、実際腹落ちしていない人がほとんどではないでしょうか。

    言葉は知っていても、例えば、退職面談の際に従業員に対して、これを言ったら相手は辞めてしまわないだろうか?と、退職の意思決定は相手次第で自分にはどうすることも出来ないことなのに、その結果に対して悩み、不安を抱えてしまう人がほとんどではないかと思います。

    ここでやって頂きたいことは、自分が本当に悩んだ時に心の中でこの言葉を唱えてみてください。本当に悩んだ時に『行動』と『結果』を切り離すことができて、自分の感じていた悩み・不安が減少することを実感できて、始めてこの言葉の本質が理解できます。

    3-3 行動することでOutputを徹底して行う

    人は行動して始めてInputしたことを自分のものとすることができます。

    Inputとは、主に見る・聞くです。

    Outputとは、主に書く・話す・行動するです。

    セミナーや研修を受けてできるようになった気がしても、実際成果・結果が出ないのはInputで終わっている人です。

    私の周りを見渡した時に感覚として、Inputしたものの倍以上はOutputしないと、自分のものには出来ないです。

    何より、当事者意識100%で意見・提案すること、実際に自分ができることを考えて行動することで『個の力』はグングン高まっていきます。

    3-3-1 行動するための私のアイスバーグ

    私は、行動というOutputをするために、アイスバーグを以下のように設定しています。

    行動するための私のアイスバーグ

    ◇朝4時起床で仕事・自己研鑽をする
    ◇プログラミング等、今後の時代を予測してスキルを磨く

    強制的に朝4時から活動することはとてもおすすめです。なぜなら、他者とのコミュニケーションがなく、集中を邪魔されないこと、まだ疲れていない朝の方が効率的かつ質の高い仕事ができるからです。

    私は毎朝4時~7時の間に日中の会社でこなす8時間分の仕事のほとんどを終らせてしまします。そうすることで、会社では当事者意識100%でいられるし、Output中心の時間の使い方ができます。

    また、個の時代に必要となるであろうスキルを身に着けるため、プログラミングを学んで簡単なAIを作ってみたり、簡単な作業を自動化しています。

    学ぶだけではなく、実際に作ったり、実装したりして、日々スキルを身に着け続けています。

    4 当社看護師の中で『個の力』を高めることが出来ている人

    当社は約半数が看護師、残りがセラピストという構成です。当社の中にも数少ないですが、『個の力』をメキメキと高めている看護師がいます。その人の事例を紹介しましょう。

    当該看護師のアイスバーグは3年前と今を比較すると下記のようになります。
    当社看護師:アイスバーグ
    3年前はワークライフバランスを考えず、自分が1番になるということを何より大事にしていました。

    看護師としてのスキルは当時から高く、誰よりもたくさん訪問し、利用者さんを数多く助けるんだという想いも当時から誰よりも大きかったと思います。能力・スキルや想いの大きさから、社内でNo.1の訪問件数という成果も出しました。

    しかし、当時チーム内で退職が相次いだ時、「それは会社が改善してくれると思っています。」と発言していました。また、ワークライフバランスを求めるチームメンバーにも自分と同様の習慣・行動を求めていました。

    そのため、チーム全体としては大きな成果がまだ出せずにいました。それが、この3年間で「会社が解決するべきだ」ではなく、「自分が解決できることはないか」という考え方へシフトし、自分よりもチームを大事にする想いを大きく持つようにシフトしてきました。

    ワークライフバランスを大切にする看護師は多いので、まずは自分がプライベートを見つめ直し、現在は奥さん、お子さんをとても大切に考える良い夫でもあります。私も円満な家庭生活についてアドバイスを求めるほどです。

    また、当社を日本一にするんだというより大きな想いと共に、自分よりもスキルが十分でない看護師や他職種にもしっかり耳を傾けて傾聴スキルを身に着け、何人ものメンバーをまとめるマネジメント能力も日に日に高まってきています。

    現在は、認定訪問看護師取得を目指しながら、社内の看護師の教育に力を入れたい、訪問看護でデスカンファレンスを広めたい、当社がその第一人者になれれば良い、とその想いをどんどん大きく膨らませています。

    また、当社が本社を置く東京都新宿区は訪問看護の老舗も多く、訪問看護の聖地とも言われています。その新宿区で地域連携メンバーが集まる医介塾というものがあります。

    医介塾の運営・管理について当社は何も関与していないのですが、彼は新宿医介塾の塾長に任命されています。他職種連携の為の会を毎月のように開催し、仕事以外でもアイスバーグを大きくすることに力を入れています。

    アイスバーグで自己の成長を体系立てて整理しているからこそ、会社だけではなく人生の成功を目指して日々取り組んでいます。

    そして、公私ともにアイスバーグを大きくした結果、当然会社内での評価も高まり、2020年4月から当社の副部長へと大きく躍進を遂げることになります。

    すでにそんな彼の背中を見て、追いかけたいという看護師が現れ始め、組織の中で相乗効果が現れ始めています。

    正直、彼が会社を辞めてしまったら会社は困ります。しかし、彼は独立したらきっと大きな成功を手にするでしょう。

    5 まとめ

    どんな分野でも『個の力』=アイスバーグの大きさで整理することができ、求める成果・結果の大きさはアイスバーグの大きさに比例します。

    私が訪問看護の世界で気付き、体系立てて整理できた『個の力』を大きくするために実践してきた3つのことは、他の業界でも通じるものと考えています。

    組織は『個の力』の集合体です。ブレーキを踏まずに当事者意識100%で行動する人が増えれば増えるほど、組織は活性化し、活気溢れる職場となり、働きやすさ、業績向上に繋がります。

    働きやすさ改革や、やりがいというものを会社の仕組みとして整える取り組みは必要だと思います。

    しかし、働きやすさや、やりがいの本質は、与えられるものではなく、自分から自然と作り出すものなのです。

    働きやすさや、やりがいを求めている方は、テクニカルな方法論・制度論ではなく、『個の力』を高めるために、今回紹介した本当に必要なことを知ってもらい、実践してもらえれば幸いです。

    是非、『個の時代』というバズワードに踊らされずに、着実に『個の力』を蓄え、成功を掴んで欲しいと思います。

    私自身、自分と関係を持った方には人生の成功を掴んでもらいたい。そう思ってこの記事を書いたので参考にしてください。

    訪問看護をやってみたい。やりたい看護がある。そう思う人こそリカバリーに来てほしい。

    「自分の大切な人を看るように、利用者様やご家族と関わる」

    訪問看護ステーション リカバリーは、創業からこの思いを持ち、
    利用者様やご家族にとって「もうひとりの温かい家族」のような存在として、
    在宅での療養生活をお手伝いさせていただいています。

    「あなたが来てくれると安心する」
    「おうちで過ごせてよかった」

    1人でも多くの利用者様の「家に帰りたい」という思いを叶えるため、
    「もうひとりの温かい家族」という思いに共感してくれる看護師の方、
    わたしたちと一緒に働きませんか?