あなたはどこを目指す?資格や職場、キャリアでみた看護師の23種類

看護師の種類看護師の種類

あなたはどこを目指す?資格や職場、キャリアでみた看護師の23種類

看護師と一言で言っても、看護師には多くの種類があることをご存知でしょうか?

しかしながら、看護師の種類と言われると、様々な分け方があり、実際は看護師の全体像がわかりにくくなっています。

本稿では、下記3つの軸で看護師を分類しています。

  • 看護職の資格の種類
  • 働く職場の種類
  • 専門キャリアの種類

それぞれの軸で更に細分化することで、全部で23種類もの看護師に分類することができました
最後まで読めば、きっと看護師という職業の全体像が掴めるようになることでしょう。

これから看護師を目指す方、今後どんな看護師になっていくか悩まれている方にとって少しでも参考になればと幸いです。

1 資格の視点から見た看護職の種類


資格の視点から見た看護職の種類は看護師・准看護師・助産師・保健師の4つになります。

表1がそれぞれの資格をまとめたものになります。
准看護師以外は国家資格になり、助産師と保健師については、看護師の国家資格の取得が前提になります。学校によっては、保健師などのカリキュラムが組まれているところもあり、最初から保健師や助産師を目指している場合は、看護師国家試験とのW受験する場合が多いようです。

表1 看護職の種類
看護職の種類仕事内容必要な資格
看護師療養上の世話や診療の補助、家族への指導などの看護活動を行う国家資格
准看護師医師・看護師の指示を受け、療養上の世話や診療の補助などを行う。都道府県知事資格
助産師お産の支援や、生活全般において妊婦と赤ちゃんの保健指導の役割を担う。看護師の国家資格 + 助産師の国家資格
保健師地域住民の保健指導や健康管理が主な役割。公務員として働くケースが全体の約70%。看護師の国家資格 + 保健師の国家資格

2 働く職場視点から見た看護師の種類


看護師といっても、実は様々な職場があります。

表2は、2016年の就業場所別の看護師就業者数を表しています。全体の60%以上を占める病院や診療所などの医療分野や介護施設など様々な就業場所があります。

表2 2016年の就業場所別の看護師就業者数(参考: 日本看護協会/平成29年 看護関係統計資料集)
就業場所就業者数割合
病院975,114名62.57%
診療所320,711名20.58%
居宅サービス等63,859名4.10%
訪問看護ステーション46,656名2.99%
介護老人保健施設45,079名2.89%
介護老人福祉施設39,718名2.55%
社会福祉施設25,708名1.65%
看護師等学校養成所・研究機関16,165名1.04%
その他9,129名0.59%
市区町村8,269名0.53%
事業所6,060名0.39%
保健所1,173名0.08%
都道府県699名0.04%
総数1,558,340名100.00%

上記の表にまとまっている14の項目をわかりやすくグールプ分けすると以下の4つに分類できます。

  • 医療の分野
  • 介護の分野
  • 教育・研究の分野
  • その他の分野

それではそれぞれ紹介していきます。

2-1 医療分野での看護師


まず、看護師と言えば医療分野ですね。

病院と診療所を合わせて、看護師就業者の約83%がこちらに該当します。

医療分野の中にも、様々な働く場所があり、それぞれ同じ看護師といっても働き方や役割は様々。

医療分野での看護師は、大きく下記の5つに分けられます。

  • 病棟看護師
  • 外来看護師
  • 手術室看護師
  • 救急看護師
  • 訪問看護師

一つずつ紹介していきます。

2-1-1 【病棟看護師】

病棟看護師は、病院の病棟で入院している患者さんの療養を行います。看護師の職場として最も一般的な場所で、多くの看護師が病棟看護師です。入院患者を24時間ケアする必要があるため、夜勤やシフト体制が組まれます。

医療業界は専門分化が進んでいます。大きく分けて内科と外科になりますが、それぞれどこを専門としているのかは様々です。

例 ・内科・・・消化器内科、神経内科、腫瘍内科、呼吸器内科、等

  ・外科・・・整形外科、消化器外科、脳神経外科、呼吸器外科、等

また、比較的病状が安定している一般病棟から、より重篤で高度な状態管理が必要な患者さんを診る集中治療室など、状態によっても違ってきます。

このように、総合病院であれば、その病棟毎で患者層や疾患、状態は異なります。
配属される病棟によって身につくスキルや忙しさは全く異なり、病棟看護師と言えど専門性は様々です。

2-1-2 【外来看護師】

外来看護師は、総合病院やクリニックの外来で働く看護師のことを指します。

診療科により仕事内容の違いはありますが、大きな役割としては下記が挙げられます。

  • 医師の診察介助
  • 医師の治療方針、服薬、通院などの療養相談・指導
  • 電話対応などの事務業務 等

病棟看護師と比較して、土日祝の休みであったり、日勤帯での仕事と外来看護師は働きやすいと言えます。

2-1-2 【手術室看護師】

手術室看護師は、手術室の中で働く看護師のことを指します。よく、”オペ看”、なんて呼ばれたります。

手術室看護師の役割は大きく分けて2つ。

手術に必要な器械を準備し、医師に渡したり整理整頓したりする器械出しと、
薬剤や輸血製剤など、必要な物品の補充、術前・術後の患者訪問などの外回りの仕事になります。

緊急手術も行われることがあるため、夜勤やオンコールなどのシフトが組まれます。

2-1-3 【救急看護師】

救急看護師は、救急医療施設で働く看護師のことを指します。
ドクターヘリに同乗して救急看護を行うフライトナースも救急看護師になります。

救急看護師の最も重要な役割は、救急処置の実施です。

心臓や呼吸が止まった患者さんへの救急蘇生処置や、出血を止める止血、骨折時の処置などの応急処置があります。医師が行う様々な救急治療場面で、処置介助を行うことも多いです。

このように、救急看護師の仕事は正に生死に関わる緊迫した現場での仕事になります。
下記URLは一般社団法人日本救急看護学会のサイトになります。興味ある方はぜひご参考に。

参考URL:一般社団法人 日本救急看護学会

2-1-4 【訪問看護師】

訪問看護師とは、訪問看護ステーションで働く看護師のことを指します。

訪問看護とは、自宅で療養する方のもとに看護師などが訪問しケアをおこなうサービスです。主治医が作成する訪問看護指示書に基づき、健康状態のチェックや療養指導、医療処置、身体介護などをおこないます。

訪問看護ステーションの就業者数は、表2より全体の約3%と少ないですが、国が在宅医療を推進していることより今後訪問看護師になる方も増えてくるかもしれません。
詳細を知りたい方は、下記参考にして頂ければと思います。

参考URL::実際働いた私が訪問看護の仕事内容を病院と比較しながら徹底解説!

2-2 介護分野での看護師


看護師の活躍する場は医療だけではありません。

表2で見ると、介護分野での看護師の就業者は、居宅サービス等、介護老人保健施設、介護老人福祉施設、社会福祉施設を合算すると全体の約11%にあたります。

介護分野での看護師の種類は大きく分けて下記3つになります。

  • 介護施設
  • 通所施設
  • 訪問入浴

下記でそれぞれ説明していきます。

2-2-1  【介護施設】

介護施設は所謂、有料老人ホームや特別養護老人ホームなどを指します。

<介護施設の例>

  • 有料老人ホーム
  • 介護老人保健施設
  • 特別養護老人ホーム
  • 障害者福祉施設  等

介護施設で働く看護師は、入居者の日々の体調管理や投薬管理、必要に応じて医療的処置を行います。入居者が急変した場合には、安全を確保しつつ医師や救急隊員に引き継ぐ必要があります。
そのため、医療機関に従事している看護師よりも、自主的な判断と行動が求められる機会が多くなります。

2-2-2  【通所施設】

通所施設は、いわゆるデイサービスやデイケアを提供する所で、日帰りで通い、食事や入浴、レクリエーション、機能訓練等を受けることができます。看護職員の配置基準が定められており、少数ではありますが必ず看護師は勤務しています。

デイサービス・デイケアでの看護師の役割は、介護士が行えない医療処置の介助や、バイタルサインのチェックを行うことがメインの役割になります。詳しくは下記参考にして頂ければと思います。

参考URL:デイサービスへの転職を考えている看護師へ!役割・仕事内容、1日の流れを徹底解説

2-2-3  【訪問入浴】

訪問入浴とは、介護認定を受けた利用者の自宅を訪問して行う入浴サービスのことです。
スタッフは、介護職員2名と看護師もしくは准看護師1名の3名以上と決められています。このチームで専用車両に乗って利用者のお宅に伺い、持参した浴槽を設置し、入浴サービスを行います。
訪問入浴での看護師の大事な役割は、入浴前の健康状態の確認になります。

2-3 教育・研究分野での看護師


看護師の中には臨床現場ではなく、看護専門学校などの教育機関や看護系大学や大学院にて看護領域での研究分野に進まれる方もいらっしゃいます。

表2でも紹介しましたが、教育・研究分野での看護師は全体就業者の約1%と非常に少ない分野ではあります。

教育・研究分野での看護師の種類は下記2つ。

  • 看護専門学校の教員
  • 看護系大学・大学院での教員

それぞれ紹介していきます。

2-3-1 【看護専門学校の教員】

看護師を目指す人や准看護師の資格を持った人に、看護専門学校など看護師等養成所で、看護師に必要な知識や技術を教え、講義・演習・実習を通して未来の看護師を育てる仕事になります。

看護専門学校に学生として通われていた方であれば、どんな仕事をされているかは想像できるのではないでしょうか?
看護教員になるには、5年以上の臨床経験が必要です。さらに、看護教員養成講習会を受講するか、大学で教育に関する科目を履修して卒業しなければなりません。(参考:厚生労働省 看護師養成所の運営に関する指導ガイドライン)

2-3-2 【看護系大学・大学院での教員】

看護系大学・大学院での教員の仕事は、専門分野の研究、学生を指導することになります。学生指導というのは未来の看護師を育てることで、看護師になるための必須科目を実施するという意味では、上記の看護専門学校と同様の仕事を行います。

看護系大学・大学院での教員は、それらに加えて自らの専門分野の研究活動を行っていく必要があります。

職位には、教授・准教授・講師・助教・助手がありますが、一般的には、下記のような博士号を取得して職位に就くことが多いです。少なくとも修士以上の学位というのが、大学の多くの募集要項として記載されています。

 ・4年学士取得(4年制大学) → 2年修士課程(大学院) → 3年博士課程(大学院)

近年、看護系大学の数は増えているため、以前よりポストは増えてはいるものの、他の職場と比較して、研究職というのは狭き門と言えるでしょう。

2-4 その他の分野での看護師


表2で紹介しましたが、下記で紹介するのは、その他に該当するものかと思います。割合としては、全体の
約0.6%と非常に少ないですが、それぞれ大事な役割があります。

その他の分野はそれこそ様々になりますが、今回は下記5つ挙げています。

  • 保育園看護師
  • 企業看護師
  • イベントナース
  • ツアーナース
  • 海外の医療ボランティア

一つずつ紹介していきます!!

2-4-1 【保育園看護師】

保育園看護師とは、保育園に勤めている看護師のことを指します。

保育園看護師の主な役割というのは、子どもの健康管理になります。

保育園に勤めるのに必要なのは、看護師免許だけで大丈夫。保育士の免許は不要です。
子供好きな方や、その夜勤やシフト制でないことから働きやすいのが特徴です。

興味がある方は下記URLを参考に!!

参考URL:保育園の看護師の役割や業務内容から悩み・対処方法まで徹底解説

2-4-2 【企業看護師】

看護師資格を活かして、医療・介護分野以外で企業に勤める選択肢もあります。

例えば、以下のような形での企業への就職です。

  • 製薬会社での治験コーディネーター
  • 従業員の健康管理を担う産業看護師
  • 医療機器メーカーでのクリニカルスペシャリスト
  • 医療系人材紹介会社のキャリアアドバイザー

看護師としての専門知識を必要とする健康管理分野や、看護師としての知識や経験から仲介役として企業から必要とされます。興味がある方は、下記サイトが参考になりますのでぜひご覧ください。

参考URL:企業に勤めたい看護師必見!オススメ転職先と今日からできる転職準備

2-4-3 【イベントナース】

イベントナースとは、スポーツ大会やライブなどのイベントで働く看護師のことです。

大勢の人が集まる音楽やスポーツなどのイベントでは、突発的な怪我人、病気などが発生します。それに、備えて待機し、早急に対応するのがイベントナースの役割になります。
求人によっては、救急看護や外来の経験のある看護師が優遇される場合があるようです。

2-4-4 【ツアーナース】

ツアーナースとは、旅行に付き添い、参加者の体調管理およびケガや急病への対応を行う看護師のことを指します。「添乗ナース」と呼ばれることもあります。

修学旅行や林間学校、合宿など学校や幼稚園の活動としての旅行に同行する仕事が多いですが、一般の旅行ツアーに同行するケースもあります。ツアーナースの求人の中でも、数が多いのは小中学校の課外活動です。

興味がある方は、下記URLが参考になると思います。

参考URL: 漫画家しながらツアーナースしています

2-4-5 【海外の医療ボランティア】

日本に止まらずに海外で困っている方を助けたい!!、そんな志を持っている方もいるのではないでしょうか?

そんな看護師にとって、海外で医療ボランティアに参加するのは一つの選択肢になります。

海外で医療ボランティアする方法は、各団体を経由して行うのが近道。その団体の中でも、青年海外協力隊はよく耳にするものの一つです。青年海外協力隊の看護師として活動するために必要な実務経験年数は3年以上。より専門性が求められる要請においては5年以上の実務経験が必要です。
興味のある方は、詳細について下記サイトが参考になりますのでご覧ください。

参考URL:看護師が青年海外協力隊になるために必ず知るべき全ての知識

3 専門職キャリアの視点から見た看護師の種類


看護師は働き出してからも日々勉強し、専門職としてスキルアップしていくことが大事です。

専門職キャリアの視点から見た看護師の種類は下記の2つに分けられます。

  • 日本看護協会の資格認定制度による看護資格
  • 特定行為研修を修了した特定看護師

下記で紹介していきます。

3-1 日本看護協会の資格認定制度による看護資格


質の高い医療の提供を目的に、日本看護協会は資格認定制度を運営しています。

日本看護協会の資格認定制度による看護資格は下記3つです。

  • 認定看護師
  • 専門看護師
  • 認定看護管理者

認定された後は5年ごとの認定更新が必要になります。

3-1-1 【認定看護師 (Certified Nurse)】

認定看護師は、ある特定の看護分野において熟練した看護技術と知識を有するとして、資格認定を受けた看護師を指します。現場のSpecialistにあたります。

認定看護師は、2018年12月時点で19894人。2018年は約150万人の看護師就業者がいますので、単純に割ると約1.3%になり、総合病院などで、数人は認定看護師がいる計算になります。

3-1-2 【専門看護師 (Certified Nurse Specialist)】

専門看護師は、ある特定の専門看護分野において卓越した看護実践能力を有するとして、資格認定を受けた看護師を指します。こちらは、マネジメントのSpecialistにあたります。

認定看護師は大学院で修士課程の修了が必要なため、専門看護師よりも取得へのハードルは高いです。そのため、専門看護師は、2018年12月時点で2279人と認定看護師と比較しても圧倒的に少ないです。
先ほどと同じように、2018年の看護師就業者での割合を見るとなんと約0.15%!!
大学病院に1人いるかいないかという非常にレアな存在です。

専門看護師と認定看護師の違いなど、より詳しく知りたい方は下記URLを参照ください!!

参考URL:目指すべきは認定看護師?専門看護師?比較表をもとに徹底解説!

3-1-3 【認定看護管理者 (Certified Nurse Administrator)】

認定看護管理者は、管理者として優れた資質を持ち、創造的に組織を発展させることができる能力を有するとして、資格認定を受けた看護師を指します。

看護部長や師長のような管理者を対象とした認定資格になります。

2020年6月時点で認定者は3993人と全体就業者の0.2~3%とかなり少数です。

認定看護管理者になるには、看護師として5年以上の実践経験を持ち、510時間以上の認定看護管理者教育を修了、もしくは、大学院で修士号を取得などが要件となっています。

詳しくは下記URLを参考に!

参考URL: 日本看護協会 専門看護師・認定看護師・認定看護管理者

3-2 特定行為研修を修了した特定看護師


特定看護師とは、2015年10月に厚生労働省が施行した「特定行為に関わる看護師の研修制度」によって生まれた名称です。

特定行為研修を修了させれば、医師または歯科医師の包括的指示の下で、手順書(プロトコル)に基づいて21区分38行為の診療上の補助を実施することが可能です。

特定行為というのは、例えば以下のような項目です。

  • 気管カニューレの交換
  • インスリンの投与量の調整
  • 非侵襲的陽圧換気の設定の変更  等

厚生労働省の「2025年度までに研修修了者を10万人とする」目標を掲げています。
特定看護師になることで、より専門職としての仕事の幅を広げるチャンスはあると言えるでしょう。

参考:働きながら受けられる!看護師の特定行為研修について知るべき5つのこと
参考:
看護師の特定行為研修制度 ポータルサイト

4 まとめ

看護職の種類、働く職場での種類、専門キャリアでの種類とまとめてきました。一言看護師といっても、様々な働き方やキャリアの築き方があることが分かって頂けたでしょうか?ご自身にあった働き方や専門職キャリアの形成などの選択肢が多いのは、看護師という職業の大きな魅力でもありますね。

訪問看護をやってみたい。やりたい看護がある。そう思う人こそリカバリーに来てほしい。

「自分の大切な人を看るように、利用者様やご家族と関わる」

訪問看護ステーション リカバリーは、創業からこの思いを持ち、
利用者様やご家族にとって「もうひとりの温かい家族」のような存在として、
在宅での療養生活をお手伝いさせていただいています。

「あなたが来てくれると安心する」
「おうちで過ごせてよかった」

1人でも多くの利用者様の「家に帰りたい」という思いを叶えるため、
「もうひとりの温かい家族」という思いに共感してくれる看護師の方、
わたしたちと一緒に働きませんか?