男性看護師はまだまだ少数派!!知っておくべき女性職場での4つの悩み

苦悩する男性看護師苦悩する男性看護師

男性看護師はまだまだ少数派!!知っておくべき女性職場での4つの悩み

ひと昔に比べると病院で男性看護師の姿を見る機会も増えてきたのではないでしょうか?
男性看護師の数は年々増加しており、世間一般の認知度も上がってきています。

しかしながら、依然として「看護師=女性」という認識が根強いのも確か。。

そんな女性職場の中で男性看護師として仕事するのって大変じゃないの?
ただでさえ、看護師って大変なイメージがあるのに。。

そう思われる人も多いのではないかと思います。

本稿では、今後看護師を目指そうか考えている男性に向けて、女性職場で働く少数派の男性看護師の悩みや対処方法などを解説していきます。

1 13人に1人!! 男性看護師はまだまだ少数派


男性看護師は増えてきているものの、割合で考えると看護師13人いる中で男性看護師の就業者数はたった1人です。

えっ!! そんなに少ないの??

そう思われる方も多いのではないのでしょうか?

それでは、実際に統計情報を確認しましょう!

男性看護師数と割合図1 男性看護師の就業者数と男性看護師の就業割合の推移(看護師、准看護師対象)
(参考:https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/eisei/18/dl/gaikyo.pdf)

図1は、看護師、准看護師における男性看護師就業者数と男性看護師の就業割合の推移をまとめたものになります。
2008年には男性看護師の就業者数は約7万人だったものが、2018年では約12万人と約5万人増えており、絶対数が大きく増えていることがわかります。
しかし、男性看護師就業数の全体割合からみると2008年が5.4%、2018年が7.7%と増加はみられるものの、まだまだ少ないのが現状です。7.7%ということは、職場に13人の看護師がいた場合、男性看護師は1人という計算になります。

職場によってはもっと男性看護師はいると主張されるかもしれませんが、あくまでも、統計上の話では、男性看護師から見れば、職場では自分以外に誰も男性看護師がいない、なんてこともよくあることではないでしょうか。

男性看護師はまだまだ少数派!!
男性看護師就業割合から見ると、7.7%。看護師13人のうち、男性看護師は1人!!

2 少数派故の男性看護師の4つの悩みと対処方法


周りが自分以外はみんな女性。。なんていうケースも稀ではない看護での職場。
少数派としての男性看護師の悩みは色々あります。
ここでは、女性職場で働くことや看護業務を行う上で男性ならではの悩みと対処方法を紹介します。

2-1 女性の患者様への対応で限定されることがある


看護業務の中には、トイレ介助やオムツ介助、着替え、清拭、また、
デリケートな部分の処置などがあります。
女性の患者様の中には、いくら仕事とはいえ、男性にしてもらうには。。と、思う方は当然います。
確かに、ご年配の方ではあまり気にされない方もいますが、いくら年齢を重ねてもやはり女性は女性。
直接伝えられず、心に留めている方もいることでしょう。

そのような理由から、看護師の数が少ない夜勤帯も男性だけにならないよう勤務を組まれることもあり、この問題は男性である以上切っても切れない問題かと思います。

対応は様々ありますが、以下のような対応をすることで、この問題を解消することができます。

  • 女性の患者様の羞恥心を伴うケアは女性看護師にできるだけ代わってもらう
  • ケアを実施する前には,女性看護師に代わるか尋ねたりすること
  • ケアに入る際には患者が羞恥心を感じないように毅然とした態度で臨む
  • 必要以上に配慮し羞恥心をできるだけ少なくする

このように、女性看護師の協力が得られれば解決できる問題なので、あなたが男性だからといって気にする必要はありません。安心してください

2-2 女性職場での人間関係の難しさを感じる


女性職場での人間関係の難しさ。これは男性なら誰しも感じるところでしょう。
1章で説明しましたが、基本職場でコミュニケーションをとる看護師は女性だと想像してください。
男性と女性での物事の見方や考え方などの違いから生じるずれって、日常生活でも感じたことないでしょうか?

女性看護師に対する気苦労も存在します。
グループを作る,裏表があるなどなど。。。
嫌われていじめのターゲットにされることも。。。
自分が嫌われて標的にされないように、自分を抑制せざるを得ない状況も出てくるでしょう。

ただし、女性職場での人間関係の難しさは、全ての男性がそうかというとそうでもないようです。学生時代から、常に女性友達いた方などは、比較的上手くやっていけるのではないでしょうか。逆に、元々男性社会で働いていた転職組はギャップに苦しむかもしれません。

女性職場で上手くやっていくには、まずは女性から嫌われないことが大前提です。

例えば、以下のようなことは、日頃から意識する必要があります。

  • とにかく話を聞いてあげる
  • 常に共感する姿勢を持つ
  • 常に清潔にいること
  • まめに「ありがとう」など感謝を伝えること
  • どんな人に対しても平等に接すること

2-3 身近に相談できる男性看護師がいない


男性看護師は少数のため、同じ職場内で相談できる男性看護師がほとんどいないのが現状です。

上司は大概が女性看護師のため、男性看護師としての悩みを共感してもらえないことも多いかと思います。男性としてのプライドもあって、女性に悩みを相談するのも気が引ける人もいるのではないでしょうか。

そんな時は職場を一歩出て、院内での他部署の男性看護師や、院外での交流会を通して、同じ悩みを共有するのが対処方法の一つです。(参考URL:全国男性看護師会) 

また、看護学校で同期の男性看護師がいるのであれば、仕事外で定期的に会って情報共有するのも大事だと思います。

2-4 男性看護師としてのロールモデルが見つけにくい


先輩男性看護師自体が少ないため、男性看護師としてのロールモデル*がなかなか持てないのは、男性看護師の悩みの一つと言えます。
そのため、男性看護師として、こんな専門職者になりたい、将来こんなキャリアを築きたい等の具体的なイメージがどうしても不明瞭になってしまいがち。女性看護師がロールモデルになるかというと、全て担えるかと言われると性別の違いからなかなか難しい部分もあります。

そんな時は、院外研修などに積極的に参加するのが対処方法の一つと言えます。
ロールモデルは自分の職場に限定する必要はありません。どの職種にも言えますが、意識の高い人は、院外研修にも積極的に参加して自己研鑽されています。その中には、きっと自分の目標となる男性看護師も見つかるのではないでしょうか。

大きな病院に勤めるのも一つの手です。
大きな病院であれば、男性看護師数も当然多くなり、部署内や部署間を通じて自分のロールモデルとなる先輩男性看護師を見つかる可能性は高くなります。

今後にはなりますが、看護師長や部長などの管理職や,専門・認定看護師などのスペシャリストとなる男性看護師や,結婚して家庭を養う男性看護師が増加していけば,モデルとなる人物も充実し,このような問題は少しずつ解消されていくことは期待されます。

*ロールモデル:組織内で目標としている人

(参考: 男性看護師が増加することに対する男性看護師の認識 三重県立看護大学紀要,20,45~53,2016)
(参考:一般病棟に勤める男性看護師が職場で感じる困難とその対処, 京都大学大学院医学研究科人間健康科学系専攻紀要 健康科学, 9 , 2013)

男性看護師の悩み ~まとめ~
男性看護師の悩みとしては、女性の患者様への対応、女性職場での人間関係、悩み自体を相談できる環境が少ないことや目標とする人を見つけにくいことなどが挙げられる

3 少数派だからこそ男性看護師は重宝される5つの理由


少数派としての男性看護師としての悩みを紹介しましたが、ここまで読んで頂いた方の中には、
「男性看護師って、肩身狭いだけでどうなんだろう。。」って思われる方もいるのではないでしょうか。

いえいえ、そんなことありません!!

少数派で重宝される存在だからこそ、今後より良いキャリア形成が築ける可能性も大いに秘めています !!

それでは一つずつ説明していきます。

3-1 女性とは違う視点で業務改善やケアについて考えられる


性別で物事の見方って随分変わるなって、日頃感じたことはないでしょうか?
女性だけの職場では、どうしても女性の視点での意見に偏ってしまう傾向にあります。

女性の情緒的な物事の見方をする方が多い一方、男性は比較的論理的な物事の見方をする方が多いかと思います。業務効率化や管理業務と行ったことに対しては、やはり論理的な物事の見方は必要になってきますので、男性の視点からの意見によって解決することがあります。

ただし、注意点としては、自分の意見を主張しすぎないことです。
男性的な視点は必要とされてはいるものの、論理的な主張ばかりでは女性看護師から嫌われる原因になります。
上手くバランスを取りながら提案する必要があります。

3-2 男性看護師は常勤で働き続けられる


男性看護師は女性看護師と比較して常勤で働き続けられるため重宝されます。
女性は、結婚・出産・子育てを契機に職場を離れるケースは多いと思いますが、男性の場合はそのようなケースが少ないためです。

離職率が高く、常に人手不足と言われている看護業界では、働き続けてもらえる人材はどの職場でも喉から手が出るほど欲しいでしょう。

また、男性看護師は、子育てなど家庭の事情で女性にはなかなか難しい長期の研修にも参加がしやすく、認定看護師など専門職としてのキャリアアップも考えられます。
職場としては、長く働いてもらえて、スキルも高い。そんな男性看護師は必要とされています。

3-3 女性では大変な力仕事ができる


看護業務は、時として力仕事が求められる場面は多々あります。
特に大柄な患者の介助は、女性の力では大変。
現場では、患者さんの移動介助や体位交換などの、腕力を必要とする仕事がたくさんあります。
特に力仕事が多い救急外来やオペ室、整形外科や脳外科などでは男性看護師が重宝されています。
救命救急や精神科などでは、患者を移動させる時や暴れた場合の対応に、男性看護師の力は必須です。

3-4 潤滑油的役割を期待される


内容によっては、女性看護師よりも、男性看護師の方が仕事を頼みやすいみたいこともあります。
患者様や他部署からのスタッフ(医師、リハビリスタッフ、放射線技師など)に声かけられることも多いのでは。
男性看護師が少ないため、すぐに覚えられやすいなんてことも理由の一つかもしれません。

女性看護師同士だけでは、ぎすぎすしてしまう職場も男性看護師が介在するだけで防げることも多いです。
例えば、女性看護師同士だと言いにくいことを、男性看護師を通して伝えるなんてことも。。

男性看護師は、潤滑油的役割を期待されています。

3-5 男性看護師が対応した方が良い患者様もいる


女性看護師が対応した方が良い患者様がいるように、男性看護師が対応した方が良い患者様も少なからずいます。
例えば、泌尿器科などの男性の患者様は、男性看護師の方が、患部を見られる恥ずかしさが軽減されたり、男性ならではの症状を理解してもらいやすかったりします。
経験則にはなりますが、患者様によっては男性看護師が話を聞いてあげた方が安心感を持てる方もいます。

男性看護師が重宝される理由 ~まとめ~
男性看護師は、女性と視点が違うことや常勤で働き続けられるなど、男性ならではの強みがあり、少数派故に重宝されている

4 当社における男性看護師の活躍


筆者が働いている訪問看護ステーションでも男性看護師が働いています。
図2は当社における男性看護師の割合を示したものです。

当社男性看護師比率図2 当社の男性看護師の割合(2020年4月時点)


2020年4月時点にはなりますが、12拠点ある中で、看護師53名のうち、約20%の11名が男性看護師です

その11名のうち、7名が役職者であり、管理する立場であることも特徴になります。
全国の割合と比較して多い職場にはなりますが、1拠点あたりで考えると、男性看護師は1人いるかいないかという状況です。

「そんな職場では男性の肩身が狭くて働きにくいのでは。。。」

そんなことはありません。寧ろ、当社では女性看護師から頼りにされている存在、各男性看護師がイキイキと働いています。

女性看護師にはない、男性看護師としての強みも存在しており、双方の強みを補完し合うような形で良い看護体制が築けているのでは思っております。

今後の看護体制に期待したいこと
男性看護師にも強みがあり、女性看護師・男性看護師の双方の強みを活かせる看護体制が理想!!
男性看護師への理解や認知度の向上を期待したい!!

 

5 まとめ


男性看護師は年々増えてはいますが、全体と比較しての男性看護師割合は少なく、依然として少数派のままです。女性の患者様へのケアや人間関係等、男性看護師の悩みは多々あります。悩みに目が向きがちですが、少数派だからこそ重宝されている面もあり、看護現場では必要とされている存在です。

訪問看護をやってみたい。やりたい看護がある。そう思う人こそリカバリーに来てほしい。

「自分の大切な人を看るように、利用者様やご家族と関わる」

訪問看護ステーション リカバリーは、創業からこの思いを持ち、
利用者様やご家族にとって「もうひとりの温かい家族」のような存在として、
在宅での療養生活をお手伝いさせていただいています。

「あなたが来てくれると安心する」
「おうちで過ごせてよかった」

1人でも多くの利用者様の「家に帰りたい」という思いを叶えるため、
「もうひとりの温かい家族」という思いに共感してくれる看護師の方、
わたしたちと一緒に働きませんか?