救急、ICUで働く看護師に役立つ資格4選の学習内容・取得期間・料金を解説

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救急、ICUで働く看護師に役立つ資格4選の学習内容・取得期間・料金を解説

救急看護師として頑張っている看護師へ、未経験だが救急看護師に興味を持っている看護師へ、日々の仕事に役立つ、スキルアップに繋がる資格を厳選して4つに絞って紹介します。

ご自身のキャリアについて、このままでいいのかな、もっと他の道はないのかなど、経験年数に関係なく疑問を持ちながらお仕事に励んでいらっしゃるのではないでしょうか?

今回は救急、ICUで実務経験を積んだ看護師に救急看護でキャリアを積んでいくうえで役立つ資格についてヒアリングし、まとめました。

4つのうち3つは1日~2日のプログラムで取れる資格ですので、救急看護師に興味がある方はまずはこちらのプログラムに参加して、救急看護が自分にあっているか、思い描いているイメージと相違は無いか事前に確認することもおすすめです。

1日200人以上を受け入れる救急外来で7年間勤務した後、現在は集中治療室で勤務している看護師が、実務を経験してきた立場からスキルアップに繋がるとおすすめする、取っておきたい資格4選を紹介します。

1 最低限取っておきたいBLS(一時救命処置)

BLS Provider
※出典:
日本ACLS協会 コースの詳細

BLSは看護師になった以上はどの専門分野で働いていても最低限取っておきたい資格です。病院によっては無料で年に1回のBLSの練習をする機会を提供しているかもしれませんが、BLSの手技を十分なものとするためには資格取得のために自分で勉強することをおすすめします。

例えば、胸骨圧迫の速さや圧迫するときの深さなど、演習だけでなく理論的に学んでこそ身になるというものです。
どこに行ってもBLSプロバイダーであることを証明できるよう、日本ACLS協会が認定しているBLS認定資格の取得をお勧めします。

BLSヘルスケアプロバイダー認定資格は、AEDの使用を含む一時緊急処置を行うための資格です。アメリカ心臓協会(AHA:American Heat Association)と正式に提携した日本ACLS協会が認定するので、資格取得後は国際的にも通用します。(参照:日本ACLS協会

1-1 幅広い試験対象者

医療従事者のみならず保育関係者や企業関係者など一般の人も対象に含まれます。一般の方でも取得できるハードルの低さですので、特に未経験だけれども救急看護師に興味がある方はここからスタートすることをおすすめします。

1-2 コース内容と受験までの時間~1日で資格取得可能~

コースの内容は、成人のBLS、小児・乳児のBLSの方法を学べる講義と実施練習、蘇生を成功に導くチームダイナミクスと高いパフォーマンスアクティビティに関する高いレベルの内容が含まれます。また、口対口人工呼吸・高度な気道確保の際に役立つ器具を使用した人工呼吸に関する講義も含まれます。

資格取得コースは日帰りコースで、約7時間の講義および実施訓練であり、1日で資格取得を目指せるのがこの資格のメリットです。

1-3 試験形式と合格基準

資格試験は、実技によるスキルテスト、筆記テストによる知識評価にて合否が決められます。筆記試験には84%以上の正解率(21問/25問中)が必要です。なお資格の有効期限は2年です。

1-4 応募方法と料金

認定資格コースの応募方法は、日本ACLS協会のウェブサイトからオンライン申し込みが可能で、標準受講料金は16,760円(税別)ですが、地域によって多少金額が異なります。(参照:日本ACLS協会ガイド BLSプロバイダーコース)また、受講するにあたっては、以下のテキストを必ず購入する必要があります。

テキスト
・BLSプロバイダー受講者マニュアルAHAガイドライン2015準拠 日本語版
 書籍定価:4,290円(税込)
 電子書籍:4,070円程度(税込

2 救急外来または集中治療室で働くなら取っておきたいACLS(二次救命処置)

ACLS Provider
※出典:
日本ACLS協会 コースの詳細

ACLSは、心停止、心拍再開直後、急性不整脈、脳卒中、および急性冠症候群の認識および介入技術を身につけることができます。

緊急事態に落ち着いて対応できるように、事前に勉強しておくことで、自信を持って対応できるようになります。

救急外来または集中治療室で働く看護師なら、必ずと行っていいほど取っておきたい資格です。BLSの技術をマスターしておく必要があり、BLS認定資格よりも重要な資格とも言えます。

ACLS (二次救命処置)認定資格は、BLSと同様に日本ACLS協会が認定する資格です。心肺停止の救急処置を理論的に学び、急性冠症候群の認識および介入する技術を学びます。

2-1 試験対象者は医療関係者

医師・看護師・救命士など医療国家試験有資格者、および医学生・看護学生・歯科学生等の医療系学生、その他の医療関係者。受講者はAHA BLSプロバイダーの資格保有者(有効期限内)またはACLSプロバイダーの資格保有者(期限不問)である必要があります。

2-2 コース内容と受験までの時間~2日間のプログラム~

成人に対するBLSおよびAEDの復習も含め、体系的な治療システムを高いパフォーマンスで行えるよう、理論的かつ実技的にケーススタデイを含めて訓練します。また、心肺再開後の徐脈・頻脈・脳障害などの合併症に対する介入技術を習得できます。

このコースは2日間で16時間程度実施されます。

2-3 試験形式と合格基準

資格試験は、実技によるスキルテスト、筆記テストによる知識評価にて合否が決められます。筆記試験には84%以上の正解率(42問/50問中)が必要です。不合格になると一度だけ当日に再試験を受けることができます。

なお、資格の有効期限は2年です。

2-4 応募方法と料金

コースの応募方法は、日本ACLS協会のウェブサイトからのオンライン申し込みです。標準受講料金は35,436円でですが、地域によって多少金額が異なります。やや高いので是非とも合格を目指したいものです。(参照:日本ACLS協会ガイド ACLSプロバイダーコース)また、受講するにあたっては、以下のテキストを必ず購入する必要があります。

テキスト
・ ACLSプロバイダー マニュアル AHAガイドライン 2015準拠:7,700円(税込)

3 小児患者もしっかり対応できるよう取っておきたいPALS(小児二次救命処置)

PALS Provider
※出典:
日本ACLS協会 コースの詳細

PALS(小児二次救命処置)認定資格は、小児患者の呼吸器・心臓血管系の異常による心肺停止時に行う救急処置の方法と介入方法を理論的かる体系的に学び技術を習得する資格です。

救急外来で働く以上、PALSはACLSと同様に必ず習得しておきたいスキルです。特に救急外来では小児の患者が搬送されてくることも少なからずあるからです。

小児の救急処置についても準備しておくのが専門職としての看護師の責任でもあり、また、救急看護を極めたいと考えている人には必須の資格です。

3-1 試験対象者はACLSとほぼ同じ

医師・看護師・救命士など医療国家試験有資格者、および医学生・看護学生・歯科学生等の医療系学生、その他の医療関係者です。受講者はAHA BLSプロバイダーの資格保持者(有効期限内)、PEARSの資格保持者(期限不問)、またはPALSプロバイダーの資格保持者(期限不問)に限られます。

3-2 コース内容と受験までの時間~2日間のプログラム~

小児のBLSの復習、重症疾患あるいは外傷のある小児に対する体系的アプローチ、心肺停止の認識とその管理、呼吸窮迫および呼吸不全の認識とその管理、ショック状態の認識とその管理、循環器系緊急事態の認識とその管理、不整脈の認識とその管理、蘇生後の管理など、小児領域に置いての緊急事態における処置方法を幅広く学ぶことができます。

2日間にわたって18時間程度のコースです。

3-3 試験形式と合格基準

全てのコースプログラムへの参加が前提です。実技評価の基準を満たし、筆記試験の84%以上の正解率(28問/33問中)が必要です。筆記試験結果が84%未満の場合は当日1回のみ再試験を受けられます。

なお、資格の有効期限は2年です。

3-4 応募方法と料金

日本ACLS協会のウェブサイトからのオンライン申し込みです。標準受講料金は39,167円ですが、地域によって多少金額が異なります。(参照:日本ACLS協会ガイド PALSプロバイダーコース)また、受講するにあたっては、以下のテキストを必ず購入する必要があります。

テキスト
・ PALSプロバイダー マニュアル AHAガイドライン 2015準拠:14,850円

4 救急・集中ケア認定看護師資格

救急と集中治療看護を総合的に学べるのが、救急・集中ケア認定看護師です。現場のTOPとして、高度な看護技術の実践、後輩の指導・教育、患者さんのコンサルテーションを行っていくためのスキルを学ぶことができます。

また、高レベルな専門看護師を目指したい人、将来教育的な役割につきたい人には必見です。

なお、救急・集中ケア認定看護師は2020年からクリティカルケア認定看護師という新しい名称に変わります。救急外来では集中治療室と同じく生命の危険度が高い患者のケアに当たるという観点から、集中看護と併合してクリティカルケア認定看護となります。将来ICUでも働けたり、指導的立場になったり、キャリアの幅が広がることでしょう。新たな認定看護制度についてより詳しく知りたい方はコチラ【廃止ではなく新たな制度へ!認定看護師制度をわかりやすく徹底解説!

4-1 試験資格要件

試験資格は以下の①~⑤全てを満たす必要があります。

①日本の国家看護師免許の保持者
②臨床経験が通算5年以上の者
③通算3年以上の救急部門での看護実績がある者
④救急部門で、心肺停止・重症外傷・意識障害・呼吸不全・循環不全・薬物あるいはアルコール中毒・熱傷患者等の看護の中から5例以上の担当実績がある者
⑤救急部門の現職者または勤務予定者

4-2 コース内容と受験までの時間~6か月~8か月~

コースの内容は、重篤な状態にある患者の全身管理・身体所見からの病態の判断など救急看護に必要な知識に加え、人工呼吸管理とその調整・離脱の知識と技術、カテコラミン・降圧剤・電解質・利尿剤などの持続点滴の調整と安全な投与方法など、重篤化した患者の状態に不可欠な集中ケアに必須の技術を総合的に学ぶことができます。

応募から教育機関でカリキュラム(実習も含む)を修了して認定資格取得までの期間は6〜8ヶ月です。

4-3 試験形式と合格基準

日本看護協会が認定する認定看護師教育機関において、カリキュラムを修了した者が認定の審査を受け、合格した場合に特定認定看護師に登録されます。審査は筆記試験(マークシート方式・四肢択一)100分です(詳細は下の審査の流れとその手引きを参照)。

審査合否は『資格認定制度 審査・申請システム』において個別に発表されます。

4-4 応募方法と料金

公益社団法人 日本看護協会の『資格認定制度 審査・申請システム』にまずは登録するひつようがあります。登録後はWeb上での申請を行います。(参照:資格認定制度 審査・申請システム

認定料は50,760円です。
なお、資格は5年ごとの更新が必要です(有料)。

4 まとめ

専門分野で極めるにあたって今回ご紹介した資格コースはほぼ確実に必要です。コストや期間、その他いろいろな条件があってなかなか踏み切れない方も多いのではないでしょうか。

しかしながら、病気の患者さんたちは私たちのスキルアップを待っていられない現状があります。救急看護の領域を選んでしまったら、患者さんたちの安全を確保するためにも、積極的にスキルアップに挑んでいきましょう。