転職で後悔する看護師の4つの特徴と後悔しない転職活動の2つのコツ

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転職で後悔する看護師の4つの特徴と後悔しない転職活動の2つのコツ

転職のことを考えたりすると「年収が下がってしまわないか」「人間関係が今より悪くなるのではないか」と転職することの後悔を恐れ不安が大きくなっている方もいるでしょう。

結論から言うと「ギャップを感じた」という言葉を「後悔」という言葉に置き換えるなら、看護師の転職に後悔はつきもののようです。その理由に、転職を経験した看護師のうち9割は入職前後で「ギャップを感じた」というアンケート結果もあります。

さらに、看護師の転職前後のギャップに関するアンケート結果では下記のような結果が出ています。

看護師 転職 アンケート
2009年に株式会社QLife、フライシュマン・ヒラード・ジャパンが実施した「株式会社看護師の就職活動に関する意識調査分析」から

 でも、安心してください!

きちんと情報収集をし、自分がどんな看護師になりたいかをイメージできれば、こうした後悔はほとんど無くせます!

 「内定は出たけれど、本当に転職して後悔しないか不安」

そんな方へ、後悔する転職の3つのパターンと、後悔しない転職の4つのコツをお伝えします。
これらは著者の知人らの実例をもとに見つけた共通点をまとめたものです。

最後までお読みいただくことで、これから転職活動をする看護師の方は、後悔を減らせる転職のコツが分かります。また、すでに内定が出ている方も記事の内容を振り返っていただくことで、自身を持ち、決心ができるようにまとめています。

人生は一度きり!後悔しない転職実現のために、ぜひ最後までお付き合いください!

1 あなたは大丈夫?転職で後悔する看護師の4つの特徴

看護師転職における後悔のパターンは、労働条件等に騙されたパターンを除いてはおおよそ4つに分類できます。

転職で後悔する看護師の4つの特徴

  1. 今の職場から逃げることを最優先にする
  2. お金を重視しすぎる
  3. 情報収集をしなさすぎる
  4. 自分がどう働きたいかが分からない

前に紹介した「ギャップを感じた要因」のほとんどは、上記のいずれかが原因で起きています。詳しく見ていきましょう。

1-1 今の職場から逃げることを最優先にする

現在の職場が辛すぎてキャリアや勤務条件など詳しく確認せず、今のところをいち早く辞めることに急ぎすぎた結果、後から「こんなはずでは…」と後悔するパターンです。転職の目的が今の職場を辞める手段になっていると、後悔する転職を繰り返しやすくなります。

著者の知人の看護師Aさんは、新卒の就職活動でこれをやってしまいました。

看護師になった理由も、明確な動機がなかったAさん。もともと話すのが苦手だったために、面接で苦戦。結果、希望していた病院にはほとんど落ちてしまいます。しかし、実家のある四国で看護師になりたいとは思っていなかったため、すぐに内定が出た、東京の外れの病院に就職を決めます。ところが、職場の人間関係は最悪、忙しさでもともと人手があまりに足りず、これまで入職した新卒もほとんど残っていないような所でした。そんな職場に残っているのは責任を下へなすりつけるのが上手な看護師だけ。Aさんも、1年半くらいは頑張って働きましたが、ある日、自分が書いたインシデントレポートを上司に提出したら、見事に抹消されたのを知り、ここで看護師として働き続ける将来性が無いと感じ退職しました。

Aさんの場合は、都内で一人暮らしをしていたので、すぐに就職を決めたかったという金銭的な事情もありますが、新卒看護師だったAさん以外にも、現状の職場をすぐに辞めることが目的の転職をしていて、似たような後悔をしている看護師がいる話を聞くことはあります。

1-2 お金を重視しすぎる

看護師に限らずさまざまな職種にありがちなのは、年収を重視しすぎた結果「こんなに忙しいとは思わなかった」「こんなひどい職場だとは思わなかった」等と後悔するパターンです。

とりわけ看護師は20代のうちから他の一般女性の年収より高く、夜勤をこなしていけば20代で年収400万以上もザラにあるので、看護師以外の職種の女性とは金銭感覚が異なる傾向にあります(ちなみに女性の平均年収は、20代で320万円、30代で386万円と言われています)

お金を重視しすぎて起きる後悔はさまざまです。代表的なものは、忙しすぎる人間関係が複雑やりがいが無いといったところでしょう。

知人の看護師Bさんは「人間関係が複雑」なパターンでした。

九州の地元から、年収アップと婚活のために都内の産婦人科クリニックへ転職してきたBさん。いつも患者さんで溢れかえる人気のクリニックで、研修がしっかり整っていて給料も高め。仕事と給与には満足していましたが、とにかく看護師同士の争いがひどく、物を隠したり悪い噂を流したりといったトラブルも頻発。ある時、受付の事務さんと仲良くなり話を聞くと「うちは院長先生に気に入られれば給料が上がる仕組みになってるから、先生のお気に入りになった看護師はいじめの対象になってしまう」とのこと。給料は満足していても、そこにいる人間関係に嫌気が指し、Bさんは転職を検討しているそうです。

賃金が高い仕事には、それなりに裏があります。単に、本当に高いスキルがなければ務まらないので高給な場合もありますが、そうでなく、何かが原因で人が集まらず「喉から手が出るほど看護師がほしい」ゆえに高い給料で看護師を一本釣りしようというような場合です。

著者が考えるには、世の中には「薄給激務」か「高給激務」がほとんどで、多くの人が憧れる「高給まったり」の仕事はほとんどありません。生きていくにはお金は必要ですが、お金だけを基準に転職を決めてしまうと、失うものが多いのかもしれません。

1-3 情報収集をしなさすぎる

募集要項や仕事内容への理解が足りず、入職後に思ったより給与が少ない・人間関係が悪い・休みが取れない…といったパターンです。応募先のことを分かったフリをしたまま、思い込みで入職してしまったりして、入職後に「こんなはずでは…」と後悔をします。また、知人・友人から誘われたりして、詳しく内部のことを聞きそびれて後悔ということもあります。

例えば、遠い知人の看護師Cさん。

訪問看護ステーションで働く友人からの誘いで転職したCさん。入職前に友人からは「ボーナスは業績連動型だけど、うちのステーションは成績が良いからボーナスは出るよ」と聞いて意気揚々と入職。しかし、そのステーションの業績は良かったものの、他のステーション含めた全体の業績は悪く、その年はボーナスが出ないことが分かりました。

ボーナスの有無で年間数十万円年収が変わると思うと、年収アップを期待したであろうCさんは、転職を後悔しているようです。

1-4 自分がどう働きたいかが分からない

転職において譲れるところ・譲れないところが分かっていなかったり、どんなときに、どんな業務にやりがいを見いだせるかが分からないままで転職し、後悔するパターンです。「やっぱり前の職場みたいに休みが取りやすいところがよかった」「やっぱり自分は患者さんに寄り添える看護がしたかったんだ」というように、自分の求める働き方や仕事に求める価値観を適切に把握できていなかった場合の後悔です。

著者の友人の看護師Dさんは転職して初めて自分の趣味と仕事の価値観に気づきました。

体力的に夜勤がきつくなってきたために、夜勤無しで働ける病院を見つけて転職した看護師Dさん。
次の職場へは通勤時間も40分増え、給与も下がるのを覚悟の上で転職に踏み切りました。ところが転職後、夜勤は無くなり、快適な生活を送っているかと思えば「給与が少なくて趣味の旅行に行ける頻度が減ってしまって…」とモヤモヤした様子。夜勤のない生活は体力的にはラクになったそうですが、精神的に満たされないものを感じているとのことです。

自己分析が足りていなかった部分もありますが、こうした働き方の価値観は、実際に働き始めないと気づけないこともあります。

2 看護師転職で後悔しないための情報収集

転職で後悔したくないのなら、まずは情報収集する時間と労力を惜しまないことです。多くの人が後悔するような、人間関係や労働条件は、下記の4つを行うことで避けることができます。

また、もし人材紹介会社を利用している場合でも、可能な限り見学や説明会など実施していただけるかをコンサルタントに打診してみましょう。

看護師が転職で後悔しない情報収集のコツ

  1. 職場見学をする
  2. 現場のことはOB訪問や師長に聞く
  3. 労働条件や福利厚生は人事に聞く
  4. ホームページや口コミサイトを参考にする

それでは、それぞれを見ていきましょう。

2-1 【働くイメージを掴む】職場見学をする

面接以外で、職場見学をしておきましょう。実際の職場に足を運んでおくと、職場の規模感設備の良し悪し通勤の大変さなど予めイメージすることができます。また、実際に見学してみると「従業員の目がうつろ」であったり「ナースステーションで怒鳴り合いの喧嘩をしているのが聞こえる」といった人間関係の事情が垣間見えることがあり、こうした危険な職場を避けることができます。

 また、設備を重視する人は絶対に足を運びましょう。ホームページや採用資料では見栄えのいい写真しか使いません。古くても清潔感があるかどうかなど、自分の目で確かめるのが一番です。

POINT まずは電話で問合せてみよう!
職場見学を実施しているかはホームページには書いていない場合がほとんどですが、電話で問合せをすればたいがいは実施してくれます。「実際に働く場所を一度見てみたいので」と見学の理由を伝えて、調整してくれるか確認してみましょう。人材紹介会社を利用している人であれば、職場見学が可能かどうかをコンサルタントづてに確認するのもアリです。

 

2-2【現場のことは現場に聞く】先輩や師長を訪問する

仕事のやりがい、休みの取りやすさ人間関係業務量、勤務体系など、現場で起きていることは現場に確認するしかありません。後悔しないためには、職場見学とあわせてそこで働く先輩訪問や師長や主任といった人たちに、職場見学のアテンドをしてもらえるか、別途インタビューができるかどうかを確認してみましょう。

シフトの決め方や看護基準など現場の話を見て・聞くのが最も誤解が少なく済みます。

とくに自分よりやや年齢が上か同じくらいの先輩訪問はおすすめです。働き方の等身大を見せてくれるため、リアルな話を聞きやすくなります。

職場見学のアポ取りの際に「看護部の先輩のどなたかにアテンドしてもらうことは可能でしょうか?」「師長の方へ仕事内容や働き方をお尋ねさせていただくお時間をもらうことは可能でしょうか?」と聞いてみるとよいでしょう。多忙な職場の場合、断られる可能性もありますが、もし機会がもらえたらチャンスです!

もしお話が聞ける時間ができたら、質問内容をしっかりと準備していきましょう。その時「人間関係は良い方ですか?」とストレートに聞くのはデリカシーなさすぎで返ってマイナス印象です。

例えば先輩看護師への質問は、

職場の雰囲気を知りたい→「一緒に働く人はどんな看護師さんが多いですか?」
残業や忙しさを知りたい→「退勤後に自己研鑽の勉強などされてますか?」
休みの取りやすさを知りたい→「プライベートではどんなリフレッシュをされてますか?」

というように、あくまで自然な会話の流れで質問をしてみましょう。

師長クラスなど上の方にお話を聞く機会があればマネジメントや仕事をする上で大切にしていることなど聞くとよいでしょう。例えば
「看護師として部下に求めるものはありますか?」
「指導する上で大切にしていることはありますか?」
「急なお休みがあった時の対応やフォローはどのようにされていますか?」
というように聞いてみるとよいでしょう。働き方の価値観や看護師たちへの対応などを知るきっかけになります。

2-3 【労働条件や募集要項のことなら】人事による就職説明会や職場紹介をしてもらう

転職の後悔をなくしたいなら、誰に何を聞くかを誤ってはいけません。
給与福利厚生勤務時間や残業時間など、募集要項に関わる項目は人事に説明機会をもらえるか確認しましょう。実際の手取りはどのくらいになるのか、交通費は支給されるのかといった就業条件については、現場の看護師より人事のほうが専門にしていて、詳しいからです。

給与や福利厚生について聞くのは全くもって問題ありませんし、むしろしっかりと確認してから入社するほうが後悔が少なく済みます。

2-4 口コミサイトを参考にする

口コミサイトは仕事のやりがい満足度働き方など、辞めた人がどういう理由で辞めたかが参考になります。辞めた人の書き込みなので、バイアスがかかっていてすべてを信じる必要もありません。しかしながら、書き込みの日付が直近1年くらいで、共通項がある場合はそこに着目しましょう。

複数の人が似たような不満を抱えて退職していたら、その不満があっても続けられるかどうかを検討しましょう。例えば「研修が少ない上に、外部研修に参加できるほど時間的余裕がなくスキルアップが難しいと思い退職した」といった書き込みが多い場合、座学でしっかり勉強していきたいタイプの方には合わない職場と考えられます。

株式会社が運営している施設であれば、カイシャの評判がおすすめです。大手のエン・ジャパン株式会社が運営していることもあり、悪口など一方的な書き込みがほとんど無く、口コミが比較的現実味があります。

また、研修医が見学内容をレビューする病院見学体験記は、職場の雰囲気、施設の様子など医師目線のレビューが掲載されています。医師向けサイトではありますが「医師からはコメディカルは優秀な人が多いという言葉が聞かれた」「病院全体が明るい雰囲気」「国道が近いので救急搬送は交通事故が多い」といった、見学者ならではのレビューが見られますので、気になっている医療機関があれば調べてみると良いかもしれません。

 

3 看護師が転職で後悔しない自己分析のコツ

想像していた仕事とちょっと違う、やりがいが無いといった後悔の場合、情報収集も有効ですが、自己分析によって転職での後悔を減らせる可能性があります。自己分析の簡単なやり方は、たった2つの質問に答えるだけです。

看転職で後悔しない自己分析のための2つの質問

1. 5年後どんな看護師になりたいか。そのために何をすべきか?

2. 転職で妥協できるもの・妥協できないものは何か?

3-1 5年後どんな看護師になりたいのか、そのために転職が必要か考える

ありがちな質問ですが「5年後どうなっていたいですか?」「将来どんな看護師になりたいか?」という問いに答えられるような理想像を持っておくことが自己分析では何より大切です。目標がなければ、それに向かって転職が本当に必要なのかどうかが分からなくなるからです。

 そして、5年後そうなっているために、今何が必要なのか(どんな職場でどんなことを経験する必要があるのか)を逆算して考えていきます。すると、これから行う行動に対し「将来●●をするために必要」という理由が伴うようになります。その通りに行動していれば後で「もっと●●すればよかった」という後悔を減らせることができるのです。

 5年後だと想像がつかない方は、1年先でも3年先でもOKです。

下記は著者の知人の看護師Eさんの場合です。

看護師 目標設定

Eさんは、大学の講師になりたいという夢を持っており、それに向けていつまでに・何をすべきかを逆算して経験を積んできている、有限実行の人です。先日Eさんに会ったところ「大学院行って講師になるって決めたから、院の受験の前に世界一周してきたよ~」と言って晴れ晴れしていました。

3-2 妥協できるもの・できないものを明らかにする

譲れるもの・譲れないものを明らかにしておきましょう。転職してギャップを感じた項目のアンケートの上位に組み込んでいる「給与条件」や「休暇制度」「勤務体系」は、事前に詳細を確認し、本当に譲れるか・譲れないかを確認しておくと、比較的避けられる後悔だからです。

趣味に生きるためのキャリア設計をするのも良いでしょう。
ただし、趣味を全うするためにどのくらいの給与や、休みが必要かを具体化しておくことが大切です。海外旅行が趣味の人なら、週休二日で残業も少ないけれど連休が取りにくい職場より、多少忙しくてもまとまった連休が取れる職場の方が満足度も高いでしょう。

妥協できる点とできない点を明確化しておき、どちらが自分にフィットする環境かを確認しましょう。

看護師特有の2交代制か3交代制かの勤務体系は、生活リズムに影響します。自分のライフスタイルや体力的な面も考慮し「このくらいなら我慢できるけど、それ以上は無理」というような基準を持っておくようにしましょう。

まとめ

看護師が転職で後悔するパターンと、それに応じた後悔しないための転職のコツを書いてきました。

1章では、転職で後悔するパターンを4つに分類し、①今の職場から逃げるための手段としての転職、②年収重視の転職、③情報収集不足の転職、④自己分析不足の転職、は後悔のリスクが高いことをお伝えしました。

また、2章では、そうした後悔をしないためのコツとして、情報収集の仕方のコツ、3章では自己分析のコツをお伝えしました。特に、難しそうに思える自己分析は、2つの質問に答えることで将来の方向性を掴んでいただけるような問いを紹介しました。

 今後も看護師不足が叫ばれ続けるかぎり、働き先の選択肢は広く、その度に「後悔しないだろうか」と迷うこともあるかもしれません。また、思い切って転職しても後悔することもあるでしょう。しかし、どんなときでも、どこにいっても需要があり、再チャレンジができるのが看護師のいいところです。もし後悔してしまうことがあっても、次に活かせるよう前向きになれれば後悔することはありません。この記事でそんな看護師の方が1人でも増えればと思います。