人間関係で悩んだ看護師が退職すべきタイミングと職場選びの3つのコツ

看護師 人間関係看護師 人間関係

人間関係で悩んだ看護師が退職すべきタイミングと職場選びの3つのコツ

人間関係を理由に職場を辞めると言うと周りに自分に問題があるんじゃないの?」周りのせいにしてるのでは?」「忍耐力がない」と言われてしまいそうで、辞めるタイミングを掴めない看護師の方、多いのではないでしょうか。

結論から言うと、人間関係で辞めることは全くもって問題ありません。
むしろ、あなたの状況次第ではすぐに退職して人間関係の良いところに移ったほうが良い場合があります。

人間関係の良さは看護の質向上にも影響すると考えられるため、人間関係が良いところのほうが、働くなら断然良いに決まっています。

とはいえ「人間関係きついけど、もう辞めていいのかな?」「人間関係のいい職場ってどう探せばいいの?」と思うこともあるでしょう。また、自分自身にも非がある場合、他に移ったとしても同じ壁にぶち当たり、悩んでしまうこともあります。

今回は、人間関係で悩む看護師が、本当に今の職場を辞めるタイミングかどうかを3つのタイミングで紹介します。併せて留まった方がよいパターン、職場を変えずに人間関係を改善する2つの極意、人間関係の良い職場の見抜き方と注意点もお伝えします。

最後までお読みいただくことで、今、自分が置かれている人間関係から距離を取るべきか、立ち向かうべきかがわかり、次に選ぶべき職場も分かります。

ぜひ参考になりましたら幸いです。

1 人間関係で悩む看護師が、今の職場を辞めるべき3つのタイミング

人間関係で悩んだとき、うまく摩擦を交わす方法や耐える忍耐力を身につけることも大切ですが、退職を考えるタイミングというのは、あります。なぜなら、そのまま働き続けることで、ストレスで病気を発症してしまったり、医療ミスを起こしたりするなど、看護師人生のリタイアせざるを得ないリスクが高いからです。そのタイミングとは

人間関係で悩む看護師が今の職場を辞めるべき3つのタイミング

  1. 精神的・体力的に限界を感じ始めた時
  2. 重大な医療ミスを起こしそうな時
  3. 自分の力だけでは人間関係が改善しない

です!詳しく見ていきましょう。

1-1 精神的・体力的に限界を感じ始めた時

ストレスが限界に達するとうつ病や適応障害といった、長期の療養が必要になる病気の発症リスクもあるため、体調に限界を感じる前に、退職を検討するのが妥当なタイミングです

とにかく「限界を感じる前に」先手を打つことが大切です。なぜなら、精神的な疾患等で長期の療養期間が必要になってしまうと、看護師としての収入やキャリアが一時的に途絶えてしまうこと、そして、今後の転職で不利にならないためです。

厳しい話になってしまいますが、医療業界はどこも人手不足のため、とにかく健康で長く働き続けてくれる看護師を欲しているところが多いです。そのため、過去に精神疾患の既往や休職歴があると「なぜ休職したのか?打たれ弱いのか?」とネガティブに捉えられてしまいます。しかも、そうした既往のある看護師は書類選考すらしないというところもあるくらいです。

また、療養が長引いてしまうことで「ブランクあり」の看護師となってしまうと、勘を取り返すことが自分にとって別のストレスを生んでしまうこともあります。ときに、人間関係で辞めるのは悪いことではありません。身の安全を第一に考えて行動することを考えましょう。

働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト『こころの耳』「2 ストレスからくる病」, <https://kokoro.mhlw.go.jp/nowhow/nh002/> 2020年2月20日アクセス.

1-2 重大な医療ミスを起こしそうな時

看護の質を下げてしまうような行為がまかり通ってしまうような人間関係の場合、重大な医療ミスを起こす張本人となってしまうリスクが高いため、退職を考えてよいタイミングです。

ミスをもみ消される・なすりつけられる、点滴のチェックをしてもらえない、物品を隠されるといった、看護の質を下げ合うような人間関係の場合、看護師としてそこで働き続けること自体がリスクにしかなりません。

例えば、看護師が点滴で複数患者を殺害した横浜の某病院では、看護師同士のいじめや劣悪な人間関係で、看護師が定着しない病院だったと言われています。

ただ単に悪口を言われていたり、なんとなく無視されたりとったレベル感ではなく、このままでは患者さんの命に関わるほどに酷い人間関係の場合、そのリスクを取ってまで勤め続けるのは看護師人生すら奪われる可能性があります。自分にとってリスクの高い人とは関わらない。これは、プライベートでも仕事においても同じです。

1-3 自分の力だけでは解決できず周りからも力も借りられない時

自分の努力や工夫だけで変えられないほどの人間関係であれば、他所に移るタイミングと言えます。なぜなら、自分の力では手にを得ないので、我慢して働き続けるしか選択しが残っていないからです。我慢し続けると、1-1で伝えたように、いつかは限界を迎えてしまうリスクが高まるので、おすすめはできません。

たとえば、自分が仕事ができないがゆえに、周りから嫌われているのではないか、人間関係がうまくいかないのではないかと考えているならば、仕事を覚え、一人前として認められるようになれば、人間関係で悩む機会が減るはずです。

また、異動をさせてもらえる機会があれば、人間関係をブラッシュアップでき、人間関係の悩みも解消される場合もあります。

しかし、異動の打診が通らない、仕事も一通り覚えているのに状況が変わらない、上司が自分が人間関係に悩んでいることを無視する、といったように自分の努力では変えられない状況の場合は、環境を変えるタイミングとして捉えてよいでしょう。

2 看護師の人間関係キツイ!けどまだ辞めてはいけない看護師の3つのパターン

人によっては、もう少しだけ踏ん張る必要があるタイミングもあります。また、そんなときの対応方法など、著者なりにお局看護師たちと働いてきた経験をもとにお伝えします。

2-1 仕事を一通り覚えられていない

もし今の所属先の仕事を一通り覚えられていない時、もう少しだけ踏ん張れる人は踏ん張ってみましょう。

看護師の仕事は、患者さんの命に直結する仕事が多く、現場はとても多忙です。そのため、段取りを理解できていなかったり、同じミスを繰り返してしまうような看護師は、日々、緊張感と戦う先輩たちからキツく当たられてしまいます。

先輩から執拗にあら捜しをされるようなことがあっても、次回気をつけるようにすればよいのです。
少しずつでも出来ることが増えてくれば、突くような「あら」がなくなっていくはずです。

まずは同僚や先輩1人でも「一人前になったね」と言われるくらい、勉強をして、仕事を覚える努力をしましょう。
仕事が出来るようになれば、もしかすると人間関係で悩むことが無くなるかもしれません。

POINT:怖い看護師ほど仕事ができることも。向上心を持ちつつ教えてもらえるよう低姿勢で
看護にプライドを持ち、完璧に仕事をこなす看護師は、自分にも人にも厳しくなりがちです。怖い看護師ほど仕事が出来たりもするので、叱られたことをしっかりと振り返り、次に活かせるようにしましょう。ただし「何でも教えてください」という聞き方はNGです。向上心もありつつ低姿勢でいくと良いでしょう。

2-2 入社まもなくで誰とも信頼関係が築けていない

配属先との誰とも信頼関係が築けていない段階であれば、もう少し辛抱強く同僚や先輩と向き合ってみましょう。
「あの看護師、気が利く」「あなたと一緒のシフトだとなんだかラク」と思わせることができれば、信頼関係の芽が出来ていると言えますし、これによって、人間関係による仕事のしづらさは解消される可能性があります。

まずは一緒にシフトに入った看護師を「もうあなた以外と組めない!」と思わせるまでに、雑用などから率先して行うようにしてみましょう。何となく馴染めないと感じていたり、そっけないと感じていた人間関係でも、周りの反応が変わってくるはずです。

POINT:雑用も小さな仕事もどんどん引き受ける!
誰もやりたがらない仕事を率先してみましょう。小さな雑用でも、何でも「これ、私がやっていいですか?」と聞いてみるのがおすすめ。この時「私はこの仕事をやりたい」と匂わせることが大事です。ちなみに「これどうしたらいいですか?」という聞き方では「あんたがやってくれ!」と言わせてしまうのでNG。やり方を確認するときも「すみません、これは●●をしてから△△で合ってますか?」と、忙しい看護師たちにはYesかNoで答えられるような聞き方をするほうが摩擦が少なく済みます。

2-3 どこに行っても似たようなタイプと対立する

「せっかく転職したのにまたいじわるな先輩から標的にされてしまう」というように、環境を変えても似たようなタイプと対立してしまう・人間関係がうまくいかないという時は、辞めても同じ罠にはまるだけなので、退職は辞めておくのが良いでしょう。

どこに行っても似たようなタイプに標的にされるということは、あなたが変わらなければ、どこへ行っても標的になってしまう可能性が高いからです

例えば、著者と共にお局看護師と働いていた知人の看護師Aさんは、これまでどの職場でも決まってお局看護師と言われる年上看護師と反りが合わないタイプでした。
一緒に働いていた私からはAさんは非の打ち所がない看護師でしたが、お局看護師とのやり取りを聞いていると、Aさんが年上の看護師とうまく行かない理由が分かります。

Aさんは真面目で、人が言う話を全部鵜呑みにするタイプだったので、さんざん質問した最後に「でもB先輩はこう言ってますが?」「昨日C先輩に聞いたらそれは違うと言ってます」というように、相手を試すような聞き方をしてしまっていました。質問された相手としては、せっかく答えたことに対して疑われているような感覚を受け、あまりいい気分のものでは無いかもしれません。

Aさん自身、仕事熱心である自覚もあったため「なんでこんなに頑張っているのに先輩から嫌われてしまうんだろう…?」と自己嫌悪に陥っていました。

もしAさんのように少しばかり余計な一言が多かったり、自分の態度が知らぬうちに周りを不快にさせていることもあるかもしれません。家族や親しい人に指摘されたことのある自分のクセを見直してみてはいかがでしょうか。

3 職場を変えずに手っ取り早く人間関係を改善する2つの極意

転職も異動も難しかったり、収入のことを考えて辞められないという八方塞がりの方もいるかもしれません。なんとか職場を変えずに人間関係をどうにかできないか?となれば、方法はたった1つ。人間関係を改善するには、悩みの相手に行動を求めるのではなく、自分を変えてしまう、というものです。自分の行動・思考が変われば、付き合う看護師のタイプも変わりますし、周りの反応も変わります。

では、自分がどう変われば人間関係の悩みが改善できるのか、自分を変える手っ取り早い方法を2つ紹介します。

3-1 周りに流されないメンタルを身につける

嫌がらせをされたり、自分だけそっけなくされたり、あからさまに標的にされているケースもありますが、総じて周りに振り回されない・気にしないメンタルを身につけると人間関係がラクになります。

特に、いじめに関して言えば脳科学者の中野信子先生は下記のように分析されています。

集団を維持しようという機能が高まることで、集団の邪魔になりそうな人がいた場合、その人に制裁行動を加えて排除しようとする機能も、脳に備え付けられたと推測されるのです。学術用語では、この制裁行動を「サンクション」と言います。この「サンクション=制裁行動」は集団になれば、ほぼ必ず生じるといってよい行動です。

EDUPEDIA「先生が知っておきたい いじめと脳の関係~ヒトはいじめをやめられない?~(【教育技術×EDUPEDIA】スペシャル・インタビュー第12回 中野信子先生)」, <https://edupedia.jp/article/59caf929b637580c7fb428fb> 2020年2月20日アクセス.

看護師の先輩や同僚から仲間外れにされていると感じているのであれば、相手はあなたを排除しようとすることによって集団での自分のポジションを保ちたいだけと考えられます。

しかも、特定の者をはぶく行為が必ず発生してしまうものであるなら、わざわざ相手して精神をすり減らすのは、自分のためにも患者さんのためにもならないので、うまくやり過ごすのが良いでしょう。

また、2ちゃんねるを作ったひろゆき氏も「職場に振り回されないメンタル術」として、怒鳴られたり攻撃をされたときに「前に出る」ことや「予想外の反応を示す」ことをおすすめしています。

たとえば、先輩から一方的に怒鳴られたりしたらあえて一歩前に出て「申し訳ございません!」と謝ってみたり、無視されたりしたら先輩と一歩距離を詰めて質問してみるのはいかがでしょうか。

今まで嫌がらせを受けて避けていた人がいたら、あえて自分から声をかけたり、あえてその人に質問をしてみたり、予想外と思わせる行動をして、反応を見てみるとよいでしょう。

自分の振る舞いで相手に不快感を与えていることもあります。逆もしかりで、いつも特定のタイプとうまく行かないと思っている方は、自分と相手とのやり取りを振り返ると良いかもしれません。

ニコニコニュース「ひろゆきが語る「職場に振り回されないメンタル術」 ムカつく上司、バカな同僚は“動物”だと思え!」, <https://news.nicovideo.jp/watch/nw6508901> 2020年2月20日アクセス.

3-2 リーダー的存在となり、仲間を増やす

これは実際の役職を獲得するという意味ではなく、事実上そのグループのリーダー的なポジションを獲得していくという意味になります。

現実の役職とは関係なく自身がリーダー的な地位を得ていれば、自然と味方が生まれ、困った時に手を差し伸べてくれる人が増えます。歴史上を見ても独裁的なリーダーが悲惨な末路をたどるのと同じで、本当に慕われるリーダーは、上からは可愛がられ、下からは慕われます。応援してくれる人が多いです。

すると、わざわざ威圧的な先輩の顔色を伺わなくても誰かが教えてくれたり、結果的にもっと良い環境に移り、自分の意とそぐわないリーダーに従い続ける必要が無くなることもあります。

リーダー的なポジションをどう獲得していくかは、世界各国で有名な自己啓発本となっているナポレオン・ヒル著の「思考は現実化する」が参考になりますので、紹介します。

リーダーになるための11の重要な条件

  1. ゆるぎない勇気をもっていること
  2. セルフ・コントロールの脳力を持っていること
  3. 強い正義感を持っていること
  4. 強固な決断力を持っていること
  5. 計画性を持っていること
  6. 報酬以上の仕事をする習慣を持っていること
  7. 明るい性格を持っていること
  8. 思いやりと理解を持っていること
  9. 詳細を認知していること
  10. 責任感を持っていること
  11. 協調性があること

    ナポレオン・ヒル「思考は現実化する」より引用

11個の項目はリーダーとしてあると望ましい素質ですが、これをどう日頃から実践すればよいのか。これについては、著者の知人で、自然とこれらをやっていた看護師Aさんがいます。

3-2-1 自然と周りを味方に付けていた看護師Bさんの事例

著者の知人の看護師Bさんは透析室の看護師2年目で、1つ上のB先輩から事あるごとに小言を言われていました。ある時透析をしている患者さんに向けた食事や運動に関するニュースレターの作成を1つ上のC先輩と共に任されます。「あなたには出来るはずない」と言われ、全く任せてもらえないのに、先輩は周りに「Bは仕事ができないから私がやっているんだ」と吹聴していました。

ところがBさんもこの状況を黙って見ることはありません。
先輩の作ったチラシには学術的な言葉が多く、患者さんの反応がイマイチだと気づきます。
そこで、同じ透析室の看護師におすすめの書籍を聞いたり、広報誌を作成している担当にニュースレターの改善点を聞きに行くなど密かに活動をしていました。すると、勉強熱心なBさんを見て透析室10年以上のベテラン看護師や、他の先輩たちが世話焼きをはじめます。「分からないことがあったら質問してね」と言ってくれる人が現れたのです。

そのタイミングをきっかけにBさんはC先輩に「先輩の仕事の負担を減らしたいと思い、原稿をいくつか作成しました。他の先輩たちも見てくれたので問題ないと思いますが、C先輩もチェックしていただけませんか?」と自ら原稿を提案。
ベテラン看護師たちが見た原稿に文句を付けられるはずもなく、C先輩は小言を言いながらもその仕事をBさんに譲り、さらに不要なちょっかいをBさんに出すことは無くなりました。

Bさんの実直な姿だけでなく、緻密な計画性、より良いものを作りたいという正義感・責任感が同僚たちを惹きつけ、自然とリーダー的な存在になっていたのだと考えてよいでしょう。

このように、自分がグループの中心的な存在になるような働きを見せることによって、徐々に周りの人間関係が変化していくことがあります。

現状維持で職場に留まる場合でも、自分の思考を変える・行動を変えることによって、人間関係とその関わり方は変わります。ぜひ今日からでも取り組んでみてほしいです。

では、これから人間関係の良い職場を探すには何をポイントにして見抜いたほうがよいのでしょうか。次章で詳しく解説します!

4 人間関係の良い職場の3つの見抜き方

人間関係の良い職場を探そう!と決心がついたとしても、どうやってそんな職場を探したらよいか分からない方も多いでしょう。そして、実際に働いてみないと分からないという部分もあるため、人間関係や良い雰囲気の職場選びはギャンブルと思っていませんか?実は、良い人間関係の職場探しをするには、たった3つのポイントを抑えるだけで、ブラックな人間関係の職場ではないか?を見抜くことができます。

人間関係の良い職場の見つけ方

  1. ホームページで職員同士の写真が使われている
  2. アルムナイが構築されている
  3. ほどよい雑談がある

4-1 ホームページで職員同士の写真が使われている

転職時、応募先のホームページは必ずチェックすると思いますが、看護師同士の仲睦まじい写真の有無を確認しましょう。職員同士の写真が掲載されているのであれば、比較的人間関係は良いと考えられます。理由は、職員らが撮影に協力的であることと、頻繁に退職者が出ないので職員の写真を載せていることが多いからです。

著者もこれまでの仕事柄、撮影に立ち会ったり、カメラマンになることもありましたが、仲のいい職員同士を撮影するのはすごくラクなのです。理由は、職員同士に信頼関係が出来ているので、自然な笑顔が生まれたりするので、意図的に笑わせたりする必要が無いのです。また、職員が撮影でそれほど緊張しないためか、優しい笑顔の良い写真が撮りやすいです。

退職者が多いとホームページのメンテナンスが大変なので、職員の写真を載せようとしないことが多いです。

人間関係も良く、組織への好感度も高い、比較的オープンな雰囲気のある職場は「職場のことを知ってもらいたい」と思っているので、イチオシの職員をモデルに起用し、撮影をしていることが多くあります。ホームページの写真素材の「質」はぜひ参考にして見てください。

CHECK! ホームページの写真の使い方で見る社風の見抜き方
約10年近く採用ホームページ制作等に携わってきた著者の独断と偏見で、写真の使い方で分かる組織の雰囲気の見抜き方をまとめてみました。あくまで独断と偏見ですので、入職前は実際に職場に足を運んで確かめられることをおすすめします。
ホームページの写真が9割くらい写真素材

スタートアップ等を除き、比較的長く運営されている医療機関や施設のホームページで、ほぼ購入素材で作られている場合、働いている人の顔が見えにくい、透明性がないという点が不安要素。

師長やリーダークラスしかホームページに載っていない 上層部は変わらないけれど現場の人の入れ替えが頻繁であったり、役職者が重宝されていたりする場合、リーダータイプを欲している場合でもありがち。
写真の職員の年齢層が高い

その写真に起用されている世代と同世代の看護師が求められているか、相対的に年齢層が高め。逆の場合もあります。どちらが自分に向いているか考えるきっかけになります。

やたら社長や院長などトップのカリスマ推しの写真が多い

トップの考えや方針への共感に重きを置く場合に見られる。強烈なリーダーシップのもとで働きたい人には良いかもしれない。

4-2 アルムナイが構築されている

気になる職場があれば、その職場の人たちが、退職した人と連絡取り合ったりしているかどうか、退職した人との関係性を聞いてみましょう。これを聞いておくと、その職場の広い意味での人間関係の捉え方が分かる場合があります。

アルムナイとは卒業生や同窓生といった意味合いで、退職者や定年退職した人も含めた集まりを指す言葉です。

その職場に勤めたことを誇りに思っていたり、そこでの仕事、人間関係に満足していた場合は、退職したとしても、退職者同士や現職員と元職員とのつながりが構築されます。ゆえに、アルムナイのある職場は、仕事内容・人間関係ともに高い満足度を得られる可能性が高いです。

逆に、退職した人を裏切り者とみなすような職場ではアルムナイは発生しませんまたは、元職員も勤めていたこと無かったことにしたい・思い出したくもないと思って辞めた場合も発生しません。

これに関しては、面接の場や就職説明会、または実際にその職場を退職した人等に確認するしかありません。
例えば、面接で最後に何か質問はありますか?と聞かれたら「アルムナイはありますか?」と聞いてみましょう。

最近ニュースでよく取り上げられるようになり、大手企業が率先して取り組んでいるものなので、医療機関や施設で実践しているところは少ないと思われますが、質問に対する反応を見るだけでも有効です。

面接官が「うちは退職した人とは一切連絡取り合わないですね…」と苦い顔をするより「うちは飲み会に元職員も来ますよ~」と笑顔で話す面接官、どちらのほうが良い人間関係がありそうな職場か?と考えてみたら断然後者のはずです。

4-3 ほどよい雑談がある

上司や先輩との関係性が悪く退職した方や退職を考えている方は、次の職場での、職員同士や上司部下同士のコミュニケーションのボリューム感、すなわち、雑談の有無を確認してみましょう。

ほどよい雑談で良いコミュニケーションが取れている場合、困ったときに相談しやすい、ミスを早期に発見できるといったメリットもあり、人間関係も良好と考えられるからです。

特に、上司との雑談が多い中途入者の方は、離職の意向が低くなり、パフォーマンスも上がる傾向にあるというリクルートキャリアによる調査もあります。師長や主任といった上司とコミュニケーションがうまく行っていると、いい看護ができる、というのは納得いくのではないでしょうか。

確認できるチャンスは、職場見学か面接のいずれかで、入職後に上司になる方に対して聞くのがベストです。

面接の場で和んできた頃合いや、最後に何か質問ありますか?と聞かれたら「現在どんな看護師の方がお勤めですか?」「私は趣味でストレス発散をするのですが、お勤めの看護師の方は休日はどんなリフレッシュをされていますか?」と聞いてみましょう。

そこで、経験年数や経験した科など仕事の話だけで「あの人何か趣味あるのかな…?」という雰囲気であれば、少し疑ったほうが良いかもしれません。その上司は部下がどのくらいの仕事をしてくれるかしか興味がないのかもしれません。

MONOist「中途入社者の離職意向を低減するのは、上司との「雑談」」, <https://monoist.atmarkit.co.jp/mn/articles/1907/12/news040.html> 2020年2月20日アクセス.

5 人間関係の良い職場で注意すべきポイント

職場の人間関係は良いに越したことはないと最初にもお伝えしましたが、実はあまり知られていませんが注意すべきポイントもあります。

それは、しっかり年収を上げていきたい・スキルやキャリアアップを考えている看護師の場合、「アットホームで、みんな仲が良い職場です」「仲間を一番大事にしています」というような「仲間」をセールスポイントを強調している職場は警戒したほうが良いということです。

一見するとすごく良い職場のように思えますが、働く人を大切にすること自体、本来当たり前なので、わざわざそれをウリにしているのは、他にセールスポイントがなかったり、自分たちにとって都合のよい、似たタイプの看護師しか採用していない可能性があります。

これの危険なところは、似た者同士は意気投合することはありますが、互いに刺激し合い、成長できる伸びしろが少ない可能性があるというところです。互いに持っていないスキル・経験・考え方がある者同士のほうが、学ぶ点が多く、成長できます。

また、仲間の結束を強調する職場の危険性について、人事・戦略コンサルタントの松本利明さんも指摘されていますので引用します。

人事制度の中身をみると「仲間」を一番に強調する組織ほど、実は報酬水準が低かったりします。仲間なので、評価や報酬でキッチリ差をつけないほうが都合いいからです。

評価で差がついたら給料、ボーナス、賞与で差がつくことになり、その瞬間に嫉妬や妬みが出て、仲間の輪が崩れてしまうからです。(中略)会社も、社員も成長する会社は、仲間は大事にしますが、それを一番に掲げることはしません。

PRESIDENT Online「”社員は仲間”を掲げる会社はなぜヤバいか」, <https://president.jp/articles/-/29131> 2020年2月20日アクセス.

人間関係が良い職場が見つかったとしても、ホームページや採用資料を取り寄せるなどして、評価制度、報酬体系、昇給・昇進の条件などを確認するのが良いでしょう。

人材紹介会社づてに確認すると、他と比較した情報を客観的に教えてくれます馴れ合いの環境でゆでガエルになってしまうと、経験年数だけ増えてスキル・キャリア・収入が頭打ちになってしまうリスクがあるので、注意しましょう。

まとめ

人間関係の良い職場で働きたいと思っている看護師の方へ向けて、人間関係が原因でも辞めても問題ない3つのタイミングとして、①精神的・体力的に限界を感じ始めている時、②医療ミスを起こしそうな時、③自分の力だけでは改善しない時を紹介しました。

特に、看護師人生からリタイアしてしまうことのないように気をつけてほしいとお伝えしました。

2章では、人間関係に悩んでいても辞めないほうがよいパターンについても紹介しました。
そのパターンとは、①仕事を一通り覚えられていない、②入社まもなくで誰とも信頼関係が築けていない、③いつも似たようなタイプと対立してしまう、の3つを紹介しました。

まずは仕事を覚えるようになること、先輩や同僚たちと信頼関係を築けるよう、雑用でもどんどん引き受けていくことが大切であること、さらに、対立しやすい相手・嫌われやすい相手を分析し、日頃の言動や行動を見直すことの大切さもお伝えしました。

3章ではなんとか辞めずに今の職場にとどまり、人間関係を良好に保ちたい方に向けて、人の変化を期待するのではなく自分が変われば周りが変わるとして、手っ取り早く自分を変える2つの極意をお伝えしました。

そして、人間関係の良いところへ移ろうと考えている看護師に向けて、人間関係の良い職場の見抜き方のコツを4つお伝えしました。自宅にいながらも確認できるホームページの見方のコツ、あわせて注意点、面接等で確認してほしいアルムナイの有無などをお伝えしました。

今回書いた内容は、自身の経験とあわせて、企業を中心に言われている事柄(アルムナイは特に)をまとめましたが、人材の奪い合いが起きている採用市場では、業種を超えて、医療機関・施設選びの際にも同様のことが言えるのではないかと思っています。

この記事を書くにあたって、これまで人間関係が良かった職場の特徴を振り返るとともに、その時々で自分が人間関係をどう克服していたかも思い返していました。

友人たちと職場の話をすると「よくそんなヤバイ人が集まるところで働いてるね」と言われてきた著者は、困った時は先輩からアドバイスをもらうこともあれば、ひたすら叱られながら学ぶこともありました。それでもそこまで人間関係にものすごく悩んだ覚えがないのは、心のどこかで「職場の人と仲良くするために仕事をしているのではない」とどこかで割り切っていたからかもしれません。

働く上での人間関係は大切です。看護師という女性が多い職場ならではのウェットな関係に疲れてしまうこともあるでしょうし、運が悪く、周囲の人間関係に恵まれない人もいます。しかし、人間関係の良い職場は絶対にありますし、人間関係によって自分の成長の伸び、感性が磨かれていくのは確かなので、ぜひ良い人間関係の職場で働くことに、貪欲になってほしいです。

最後に、あなたにとって良い人間関係の職場が見つかることを祈っています。